2020年01月18日

第1話「長崎警護」③

こんにちは。
今週末は新大河ドラマの放送開始。特集番組も多数あるので、チェックしておこうと思っています。

昨日の続き。放送開始後、20分経過のイメージです。

③長崎に“フェートン号”現る

――翌日、長崎では季節外れの入港があった。

「あれっ、オランダ船来航か。この時期には珍しい。」
見張りの当番が、船の帆影を見つけた。

オランダ国旗を掲げた軍船が近づいてくる。
来航の受け入れを準備せよ。」

入港手続きの指示が廻り、長崎奉行所小舟を出した。
通例どおりオランダ商館員2名も同乗している。

――軍船からもボートが出る。

奉行所の役人たち商館員2名は軍船の出したボートに乗り込んだ。

季節外れの入港であるな。」

オカシイ…お役人!気をツケテ!」
先に異変に気付いたのは、オランダ商館員だった。

――しかし、時すでに遅し。

俊敏な動きでグレッグが商館員の横に付けていた。
手には拳銃が握られ、商館員に銃口を突きつけている。

その間にテッドが、もう1人の商館員を後ろから抱え込んでいた。
「おっと、止まれ。お前らはそこまでだ。」

そのまま奉行所の役人に対して、手で“向こうに行け!”と示した。

作戦どおりオランダ商館員2名の確保を完了した“フェートン号乗組員たち。
奉行所の小舟に対して、一斉に銃撃の構えを取る。

「何事だ!」
奉行所の役人や通詞(通訳)たちが、顔を見合わせる。

一瞬でオランダ商館員2名人質に取られてしまった。

「まず離れろ、離れないとこいつを撃つぞ!」
グレッグに銃口を向けられた、オランダ商館員の顔は青ざめている。

「…いっ、一旦、引くぞ!」
奉行所の役人も顔面蒼白である。

言葉はよくわからなかったが、引かねば人質の商館員と自分たちの身も危うい。
ひとまずは大慌てで距離を取るしかなかった。

(続く)  


Posted by SR at 12:15 | Comments(0) | 第1話「長崎警護」