2024年06月27日
「滑込の剣」(1)駆ける力は、まだあるか
こんばんは。
すでに今年も夏も目前の折り返し地点に到達。ここ6か月、年明けから厳しいニュースが続いた印象もありますが、季節は巡っていきます。
冬の寒さが緩み、桜咲く新年度。切り替わりの季節も過ぎて、風薫る新緑が…
「いやいや、待たんね!一年の終わってしまうとよ、そのままで良かね!?」
こんな、佐賀からの“啓示”に応えた記憶はありませんが、5月のGW前後、私には強い葛藤がありました。
「たしかに、このままではマズい。何とかせねば…」
では、前回の予告どおり、私の“佐賀への道”を語る新シリーズでしばらく間をもたせます。

――「歳を取ったら、時間が早く過ぎる。」
昔の私は「それは気分の問題では?」などと呑気に構えていた。しかし最近では、その言葉にすごく重みを感じる。なにせ、刻が過ぎるのが速い。
平日も休日も朝に目が覚めれば、まさに“電光石火”の勢いで、夕方になる…いつでも走っているような、そんな感覚が消えない。
この頃、新年度の繁忙期にずっと意識していた、佐賀城本丸歴史館の特別展も、あとわずかで閉幕となっていた。
「…行けるとしても、滑り込みになるな。」
ある日の早朝、私はそこそこ無理なスケジュールで、2年ぶりの佐賀へと駆け込むことにした。
すでに今年も夏も目前の折り返し地点に到達。ここ6か月、年明けから厳しいニュースが続いた印象もありますが、季節は巡っていきます。
冬の寒さが緩み、桜咲く新年度。切り替わりの季節も過ぎて、風薫る新緑が…
「いやいや、待たんね!一年の終わってしまうとよ、そのままで良かね!?」
こんな、佐賀からの“啓示”に応えた記憶はありませんが、5月のGW前後、私には強い葛藤がありました。
「たしかに、このままではマズい。何とかせねば…」
では、前回の予告どおり、私の“佐賀への道”を語る新シリーズでしばらく間をもたせます。
――「歳を取ったら、時間が早く過ぎる。」
昔の私は「それは気分の問題では?」などと呑気に構えていた。しかし最近では、その言葉にすごく重みを感じる。なにせ、刻が過ぎるのが速い。
平日も休日も朝に目が覚めれば、まさに“電光石火”の勢いで、夕方になる…いつでも走っているような、そんな感覚が消えない。
この頃、新年度の繁忙期にずっと意識していた、佐賀城本丸歴史館の特別展も、あとわずかで閉幕となっていた。
「…行けるとしても、滑り込みになるな。」
ある日の早朝、私はそこそこ無理なスケジュールで、2年ぶりの佐賀へと駆け込むことにした。
2024年06月23日
「小休止その8 行き詰まった時に出す技」
こんばんは。じめじめした梅雨の到来。湿度の高いことは佐賀も同じなのですが、私の住む乾いた街と違い、田んぼにはしっかり水が張られていました。
これが鏡のように、空に浮かぶ雲を映し出せば、見た感じ涼しげであります。
ところが、農繁期の真っ只中にいる方々は「ここが勝負どころたい!そがん悠長な事を考える暇はなか!」となるでしょう。
実際、この時期に誕生日がある人から「周りが忙しくて、まともに祝ってもらった記憶が無い…」という話を聞いたばかりです。

前段で、お察しの方もいるかもしれませんが、県内に帰ってきたところです。
ゆっくり滞在するのは難しいのですが、しばらく“コロナ禍”で隔てられていた、地元の親族にも会うことができました。
そして、ブログの投稿は低速になっていますが、別の意味で進展はあり、本年は佐賀へ、すでに2回も入っています。
あまり更新を止めるのも何ですので、しばらくは困ったときの“紀行文”もどきのシリーズを掲載する予定ですので、よろしくお願いします。
これが鏡のように、空に浮かぶ雲を映し出せば、見た感じ涼しげであります。
ところが、農繁期の真っ只中にいる方々は「ここが勝負どころたい!そがん悠長な事を考える暇はなか!」となるでしょう。
実際、この時期に誕生日がある人から「周りが忙しくて、まともに祝ってもらった記憶が無い…」という話を聞いたばかりです。
前段で、お察しの方もいるかもしれませんが、県内に帰ってきたところです。
ゆっくり滞在するのは難しいのですが、しばらく“コロナ禍”で隔てられていた、地元の親族にも会うことができました。
そして、ブログの投稿は低速になっていますが、別の意味で進展はあり、本年は佐賀へ、すでに2回も入っています。
あまり更新を止めるのも何ですので、しばらくは困ったときの“紀行文”もどきのシリーズを掲載する予定ですので、よろしくお願いします。
タグ :佐賀
2024年06月12日
「小休止その7、不器用がすぎる…佐賀の人」
こんばんは。諸般の事情により、まったく本編の下書きが進んでいませんので、“小休止”と銘打った、雑談を記事にしています。
――何かと気になる、連続テレビ小説『虎に翼』について
噂どおり、主人公・佐田寅子〔演:伊藤沙莉〕の同級生・花岡悟〔演:岩田剛典〕は、佐賀県白石町出身の裁判官・山口良忠判事がモデルだったようです。
もちろんドラマでの設定はあって、佐賀出身の裁判官ではあるものの花岡くんと、史実の山口判事は、経歴も人柄も異なると思います。
しかし、食糧管理法の事件を扱う裁判官として、法に従って「闇市で得られる食べもの」を一切拒否して命を落とした…人物として描かれました。

――今週、最初の放送回で、
同郷の友人・轟太一〔演:戸塚純貴〕が涙とともに…大好きだった花岡くんを評した一言がとても重かったです。
「真面目で優しくて、不器用がすぎる…花岡ならばやりかねん。あいつらしい」
この場面、大学の同級生・山田よね〔演:土居志央梨〕が見守っていたから引き出せた慟哭…という印象でした。
――途切れつつでも、“佐賀の物語”を書こうと考える、私から見ると…
幕末・明治期の調べ物をする時にも、佐賀の人物について「真面目で、不器用がすぎる…」とは、よく感じるところです。
今回の朝ドラで花岡は「クールな美男子」、轟は「熱い、快男児」という個人的なイメージでしたが、真っ直ぐな気性は、双方とも一緒だったように思います。

一方で、佐賀の県民性に「内心で何を考えているのかはわかりづらい」という評価も聞きます。たしかに2人の“佐賀男子”も、そうだったかもしれません。
真面目、不器用、実は優しいけど、内心がわかりづらい…と、ここまで揃うと「なぜ、佐賀の人々を、物語で描きづらいか」まで見えてくる…気がします。
これからも続く朝ドラ、同じく佐賀出身の花岡の妻・奈津子〔演:古畑奈和〕の再登場を予測する人もいるようで、まだ期待できる要素がありそうです。
――そして、腕に覚えのある脚本家の皆様には、
描くのが困難だからこそ、「大きな愛」をもって挑む価値があるテーマ、それが「佐賀の物語」だと声を大にして言いたい。
なお、「他人任せにせんと、早う自分で書かんね!」という、ご批判は甘んじて受けますが、もうしばらく小休止しておこうかと思います。
――何かと気になる、連続テレビ小説『虎に翼』について
噂どおり、主人公・佐田寅子〔演:伊藤沙莉〕の同級生・花岡悟〔演:岩田剛典〕は、佐賀県白石町出身の裁判官・山口良忠判事がモデルだったようです。
もちろんドラマでの設定はあって、佐賀出身の裁判官ではあるものの花岡くんと、史実の山口判事は、経歴も人柄も異なると思います。
しかし、食糧管理法の事件を扱う裁判官として、法に従って「闇市で得られる食べもの」を一切拒否して命を落とした…人物として描かれました。
――今週、最初の放送回で、
同郷の友人・轟太一〔演:戸塚純貴〕が涙とともに…大好きだった花岡くんを評した一言がとても重かったです。
「真面目で優しくて、不器用がすぎる…花岡ならばやりかねん。あいつらしい」
この場面、大学の同級生・山田よね〔演:土居志央梨〕が見守っていたから引き出せた慟哭…という印象でした。
――途切れつつでも、“佐賀の物語”を書こうと考える、私から見ると…
幕末・明治期の調べ物をする時にも、佐賀の人物について「真面目で、不器用がすぎる…」とは、よく感じるところです。
今回の朝ドラで花岡は「クールな美男子」、轟は「熱い、快男児」という個人的なイメージでしたが、真っ直ぐな気性は、双方とも一緒だったように思います。
一方で、佐賀の県民性に「内心で何を考えているのかはわかりづらい」という評価も聞きます。たしかに2人の“佐賀男子”も、そうだったかもしれません。
真面目、不器用、実は優しいけど、内心がわかりづらい…と、ここまで揃うと「なぜ、佐賀の人々を、物語で描きづらいか」まで見えてくる…気がします。
これからも続く朝ドラ、同じく佐賀出身の花岡の妻・奈津子〔演:古畑奈和〕の再登場を予測する人もいるようで、まだ期待できる要素がありそうです。
――そして、腕に覚えのある脚本家の皆様には、
描くのが困難だからこそ、「大きな愛」をもって挑む価値があるテーマ、それが「佐賀の物語」だと声を大にして言いたい。
なお、「他人任せにせんと、早う自分で書かんね!」という、ご批判は甘んじて受けますが、もうしばらく小休止しておこうかと思います。
2024年06月03日
「小休止その6、致し方ない 佐賀に帰る」
こんばんは。連続テレビ小説(朝ドラ)『虎に翼』。登場人物たちが、隙あらば「佐賀」という地名を言葉にするので、気になって仕方ありません。
ドラマでは佐賀出身の設定がある男子2名が、存在感を見せています。1人が佐賀県出身の実在の裁判官がモデルという噂がある、クールな花岡くん。
そして、同郷の轟(とどろき)くんという快男児も登場し、主人公の女性たちと並んで、法律家の道を歩みます。
ところが、昭和前期の物語は戦時中に入り、赤紙(召集令状)が届いて弁護士を続けられなくなった、轟くんはこんな台詞(セリフ)とともに“退場”しています。
「法曹の道を究めたいところだが、致(いた)し方ない、佐賀に帰る。」
――轟くんも、人気の出ている登場人物らしく、再登場が期待されます。
なお、“法曹”の三者(裁判官・検察官・弁護士)など、近代司法の基礎を作った人も佐賀出身者で、明治期に活躍した“佐賀の七賢人”の1人・江藤新平。
その江藤の没後150年に「佐賀」を意識させる展開が続く、司法を題材にした“朝ドラ”というのは…すごく良い傾向だと感じています。
佐賀の人が活躍するドラマ等の映像作品の少なさは、当ブログを書く中でよく感じるところですが、そろそろ、流れが変わってきたのかもしれません。

――さて、5月前半の江藤新平の“企画展”の話に戻ります。
会期中は『さがファンブログ』でも時折、記事で見かけました。私がコメントをお送りした方々からは…
「時間が取れるようでしたら、是非」とか「会期はまだあるので、ぜひ佐賀へ!」
…と熱い返信をいただいておりました。滑り込みでしたが、どうにか間に合いましたので、あらためて御礼申し上げます。
この企画展で得たものは、今後に活かしていくことになると思いますが、とくに映像展示にポイントをしぼって、お話ししたいと思います。
――では、会場内で観た2点の映像作品を、個人的な感覚で語ります。
○“歴史番組”のように、江藤新平の来歴と功績、そして、最期に至るまでの過程を検証する映像。
→説得力を感じる「テレビでも放映してほしい」と思う、出来映えでした。案内役の俳優さんに「少し若い、上川隆也さん」みたいな印象を受けました。
主に演劇で活動する方のようですが「某映画で怪獣を迎え撃つ部隊の隊長」のような脇役でも活躍されているそうです。
目力の強い印象があって、私には、まるで江藤の師匠・枝吉神陽が現代人の姿で、弟子の名誉回復に立っている…みたいに見えました。

○そして、生き残った“七賢人”・大隈重信が、江藤新平について語る設定の解説映像。
→老境に至った大隈が、同郷の江藤新平を語る形で進行します。朗読は日曜に佐賀城で活動する『八賢人おもてなし隊』で大隈重信役の方だと思います。
「江藤のことを忘れずに語っていくことが、いくばくかの救いになる…」という終わり方に感動しました。
淡々と進むナレーションが、大隈記念館で聞いた実際の声に似ていて、もはや大隈本人が語っているような感覚でした。
――以上、企画展の会期中に述べられたら良かったのですが…
私が感想を書いた上記の映像2点だけでなく、他にも学術的な解説と思われる映像が、何点か見受けられました。
全部を最初から最後まで見たかったのですが、そこまで時間のゆとりは無く…企画展は終わりましたが、制作した映像は上手く活用してほしいです。
いかに「映像作品で佐賀を魅せるか」という課題を体感してきた“帰藩”になりました。たぶん佐賀にしかない、私なりの“答え”をこれからも探していきます。
ドラマでは佐賀出身の設定がある男子2名が、存在感を見せています。1人が佐賀県出身の実在の裁判官がモデルという噂がある、クールな花岡くん。
そして、同郷の轟(とどろき)くんという快男児も登場し、主人公の女性たちと並んで、法律家の道を歩みます。
ところが、昭和前期の物語は戦時中に入り、赤紙(召集令状)が届いて弁護士を続けられなくなった、轟くんはこんな台詞(セリフ)とともに“退場”しています。
「法曹の道を究めたいところだが、致(いた)し方ない、佐賀に帰る。」
――轟くんも、人気の出ている登場人物らしく、再登場が期待されます。
なお、“法曹”の三者(裁判官・検察官・弁護士)など、近代司法の基礎を作った人も佐賀出身者で、明治期に活躍した“佐賀の七賢人”の1人・江藤新平。
その江藤の没後150年に「佐賀」を意識させる展開が続く、司法を題材にした“朝ドラ”というのは…すごく良い傾向だと感じています。
佐賀の人が活躍するドラマ等の映像作品の少なさは、当ブログを書く中でよく感じるところですが、そろそろ、流れが変わってきたのかもしれません。
――さて、5月前半の江藤新平の“企画展”の話に戻ります。
会期中は『さがファンブログ』でも時折、記事で見かけました。私がコメントをお送りした方々からは…
「時間が取れるようでしたら、是非」とか「会期はまだあるので、ぜひ佐賀へ!」
…と熱い返信をいただいておりました。滑り込みでしたが、どうにか間に合いましたので、あらためて御礼申し上げます。
この企画展で得たものは、今後に活かしていくことになると思いますが、とくに映像展示にポイントをしぼって、お話ししたいと思います。
――では、会場内で観た2点の映像作品を、個人的な感覚で語ります。
○“歴史番組”のように、江藤新平の来歴と功績、そして、最期に至るまでの過程を検証する映像。
→説得力を感じる「テレビでも放映してほしい」と思う、出来映えでした。案内役の俳優さんに「少し若い、上川隆也さん」みたいな印象を受けました。
主に演劇で活動する方のようですが「某映画で怪獣を迎え撃つ部隊の隊長」のような脇役でも活躍されているそうです。
目力の強い印象があって、私には、まるで江藤の師匠・枝吉神陽が現代人の姿で、弟子の名誉回復に立っている…みたいに見えました。
○そして、生き残った“七賢人”・大隈重信が、江藤新平について語る設定の解説映像。
→老境に至った大隈が、同郷の江藤新平を語る形で進行します。朗読は日曜に佐賀城で活動する『八賢人おもてなし隊』で大隈重信役の方だと思います。
「江藤のことを忘れずに語っていくことが、いくばくかの救いになる…」という終わり方に感動しました。
淡々と進むナレーションが、大隈記念館で聞いた実際の声に似ていて、もはや大隈本人が語っているような感覚でした。
――以上、企画展の会期中に述べられたら良かったのですが…
私が感想を書いた上記の映像2点だけでなく、他にも学術的な解説と思われる映像が、何点か見受けられました。
全部を最初から最後まで見たかったのですが、そこまで時間のゆとりは無く…企画展は終わりましたが、制作した映像は上手く活用してほしいです。
いかに「映像作品で佐賀を魅せるか」という課題を体感してきた“帰藩”になりました。たぶん佐賀にしかない、私なりの“答え”をこれからも探していきます。