2021年06月28日
「面影と残響」
こんばんは。
最近「さがファンブログ」内で、よく水田の風景を見かけます。そんな景色を見るたびに「佐賀の遠かごた~っ!」と、心の叫ぶ私であります。(やや誇張あり)
…たぶん地元に住む方から見れば奇妙な反応ですが、私は潤いの無い世界に居ますので、大目に見てください。
――製作の意図に合った見方なのかは不明ですが…
生死の境目について深く考えさせられた『ゾンビランドサガ』。人はこの世から去ったら影響力が無くなるのか。その答え、私は“否”(いな)だと考えています。
…何せ、私が描きたい(このところ、あまり書けていない…)佐賀の先輩たちは、随分と前の世代の方々ですから。
――“歴史”と言えるぐらいの過去。
人によって「いつからを歴史と感じるか」。その区切りは異なるかもしれませんが、幕末や明治初頭なら150年以上は昔の話。
“例のアニメ”を見ると何だか疑わしくなってきますが、その時代から生きてる方は多分、もういない…はず。
佐賀市内。県庁方面へ続く大通りに銅像が建つのは、主にこの世代の方々。当ブログでは賢人の銅像と出会うと、対話が始まるのが“よくある展開”です。

※古賀穀堂先生。のちほど幕末期の“古賀姓”の方々についても少し言及します。
――なぜ、このような事を語るのか。
柔道家・古賀稔彦さんに関するニュース記事を立て続けに見たからです。
私にも過去のオリンピックで活躍した古賀選手の勇姿を見た記憶が残ります。「まだ、若かったのに…」と惜しまれる年代で、この世から旅立たれました。
“歴史上の人物”とは言い難いが、伝説になってしまった方。複雑な感覚です。
――そのニュースの1つは…
古賀稔彦さんの53年の人生を再現したドラマがある…という情報。
NHKではなく民放ですが、6月30日(水)午後9時~日本テレビ系で『掘れば掘るほどスゴい人』という番組のようです。
…私は同番組を見たことが無く、どんな雰囲気なのかわかりませんが、この企画はチェックしてみます。
――古賀稔彦さんが、佐賀県のご出身ということは…
現役終盤には、テレビ観戦の際に何となく意識していました。しかし、はっきりと経歴を知ったのは最近です。
現・みやき町に生まれ、地元の千栗(ちりく)八幡宮の石段で、足腰を鍛えたと聞く“古賀少年”の姿。ドラマには描かれるのか、そこも注目したいと思います。
〔参照(後半):連続ブログ小説「旅立の剣」(28)水路の迷宮〕
――そして、もう1つのニュース…
佐賀県内に、古賀選手の銅像を建てる計画があるという情報。
“ふるさと納税”も活用して実行する案と聞きます。「伝説の一本背負い」の残像を想うファンは今も全国に多くいる。その想いを見込んだ計画の様子。
個人的には、あんなに強い人が亡くなった事が未だに得心できず、まだ銅像には早いような気もしますが、時機を逸してはならんのかもしれません。

――歳月は流れ、人は“歴史”になっていくのか…
調べを進めると佐賀からは偉大な“古賀さん”が多く出ている事に気付きます。
代表格が幕末の名君・鍋島直正公の教育係で、佐賀を雄藩への道に導いた古賀穀堂先生。佐賀だけでなく幕政にも関与した全国区の学者揃いの一族。
父・古賀精里は“寛政の三博士”の一。弟・古賀侗庵の門人は『青天を衝け』にも登場する原市之進、栗本鋤雲など、幕末ファンを唸らせる名が並びます。
甥・古賀謹一郎は、幕府が創設した西洋の学問を研究する機関の頭取に就任。“蕃書調所”と呼ばれるこの機関。のちの東京大学につながっていきます。
――幕末期には、学者以外の“古賀”さんの活躍も…
江藤新平の脱藩に協力したと言われる友人・古賀一平は、明治初期に現在の東京西部や神奈川・埼玉の一部に渡り存在した“品川県”でトップを務めます。
また、幕末の長崎で情報収集にあたる“忍者”に、古賀源太夫という人物が居たことは、当ブログでは主に“創作”に活かしています。
〔参照:「佐賀の忍者、幕末を走る!」〔嬉野温泉駅〕〕
…こういう話をする際に「柔道家の古賀稔彦さんも佐賀の出身ですよね!」とか無邪気に語りたかったのです。
――私は、想像もしていませんでした…
そんな事を考えていた時期に、古賀選手がご病気と戦っておられたとは…
銅像製作の趣旨は、やはり「志の伝承」のようです。佐賀県は、よく“志”をテーマとしますが、私は極端なくらい同じ方向へと走っている気がします。
生前にある番組の企画で、柔道を誤解した指導法をしている海外の方に対しても、真摯に向き合っていた古賀稔彦さん。
方法は、面影が見える銅像でもいい、残響を感じるようなドラマでもいい…あの勇姿は語り継いでほしいように思います。
最近「さがファンブログ」内で、よく水田の風景を見かけます。そんな景色を見るたびに「佐賀の遠かごた~っ!」と、心の叫ぶ私であります。(やや誇張あり)
…たぶん地元に住む方から見れば奇妙な反応ですが、私は潤いの無い世界に居ますので、大目に見てください。
――製作の意図に合った見方なのかは不明ですが…
生死の境目について深く考えさせられた『ゾンビランドサガ』。人はこの世から去ったら影響力が無くなるのか。その答え、私は“否”(いな)だと考えています。
…何せ、私が描きたい(このところ、あまり書けていない…)佐賀の先輩たちは、随分と前の世代の方々ですから。
――“歴史”と言えるぐらいの過去。
人によって「いつからを歴史と感じるか」。その区切りは異なるかもしれませんが、幕末や明治初頭なら150年以上は昔の話。
“例のアニメ”を見ると何だか疑わしくなってきますが、その時代から生きてる方は多分、もういない…はず。
佐賀市内。県庁方面へ続く大通りに銅像が建つのは、主にこの世代の方々。当ブログでは賢人の銅像と出会うと、対話が始まるのが“よくある展開”です。
※古賀穀堂先生。のちほど幕末期の“古賀姓”の方々についても少し言及します。
――なぜ、このような事を語るのか。
柔道家・古賀稔彦さんに関するニュース記事を立て続けに見たからです。
私にも過去のオリンピックで活躍した古賀選手の勇姿を見た記憶が残ります。「まだ、若かったのに…」と惜しまれる年代で、この世から旅立たれました。
“歴史上の人物”とは言い難いが、伝説になってしまった方。複雑な感覚です。
――そのニュースの1つは…
古賀稔彦さんの53年の人生を再現したドラマがある…という情報。
NHKではなく民放ですが、6月30日(水)午後9時~日本テレビ系で『掘れば掘るほどスゴい人』という番組のようです。
…私は同番組を見たことが無く、どんな雰囲気なのかわかりませんが、この企画はチェックしてみます。
――古賀稔彦さんが、佐賀県のご出身ということは…
現役終盤には、テレビ観戦の際に何となく意識していました。しかし、はっきりと経歴を知ったのは最近です。
現・みやき町に生まれ、地元の千栗(ちりく)八幡宮の石段で、足腰を鍛えたと聞く“古賀少年”の姿。ドラマには描かれるのか、そこも注目したいと思います。
〔参照(後半):
――そして、もう1つのニュース…
佐賀県内に、古賀選手の銅像を建てる計画があるという情報。
“ふるさと納税”も活用して実行する案と聞きます。「伝説の一本背負い」の残像を想うファンは今も全国に多くいる。その想いを見込んだ計画の様子。
個人的には、あんなに強い人が亡くなった事が未だに得心できず、まだ銅像には早いような気もしますが、時機を逸してはならんのかもしれません。
――歳月は流れ、人は“歴史”になっていくのか…
調べを進めると佐賀からは偉大な“古賀さん”が多く出ている事に気付きます。
代表格が幕末の名君・鍋島直正公の教育係で、佐賀を雄藩への道に導いた古賀穀堂先生。佐賀だけでなく幕政にも関与した全国区の学者揃いの一族。
父・古賀精里は“寛政の三博士”の一。弟・古賀侗庵の門人は『青天を衝け』にも登場する原市之進、栗本鋤雲など、幕末ファンを唸らせる名が並びます。
甥・古賀謹一郎は、幕府が創設した西洋の学問を研究する機関の頭取に就任。“蕃書調所”と呼ばれるこの機関。のちの東京大学につながっていきます。
――幕末期には、学者以外の“古賀”さんの活躍も…
江藤新平の脱藩に協力したと言われる友人・古賀一平は、明治初期に現在の東京西部や神奈川・埼玉の一部に渡り存在した“品川県”でトップを務めます。
また、幕末の長崎で情報収集にあたる“忍者”に、古賀源太夫という人物が居たことは、当ブログでは主に“創作”に活かしています。
〔参照:
…こういう話をする際に「柔道家の古賀稔彦さんも佐賀の出身ですよね!」とか無邪気に語りたかったのです。
――私は、想像もしていませんでした…
そんな事を考えていた時期に、古賀選手がご病気と戦っておられたとは…
銅像製作の趣旨は、やはり「志の伝承」のようです。佐賀県は、よく“志”をテーマとしますが、私は極端なくらい同じ方向へと走っている気がします。
生前にある番組の企画で、柔道を誤解した指導法をしている海外の方に対しても、真摯に向き合っていた古賀稔彦さん。
方法は、面影が見える銅像でもいい、残響を感じるようなドラマでもいい…あの勇姿は語り継いでほしいように思います。
タグ :佐賀
2021年06月26日
「おそらくは…」
こんにちは。
『ゾンビランドサガリベンジ』の話が続きます。今週末が“最終回”でしたね。
ストーリーに関する情報もありますので、録画の方は視聴なさってから、お読みいただくことをお勧めします。
…最近「大河ドラマ」以上に、このジャンルの記事に力が入りがちですが、一応「佐賀の話題」なので、暖かい目でご覧いただければ幸いです。
――実は、第1シリーズを見ていない私。
そのため、アニメについて断片的な情報や、推測を語りがちです。確証が持てない話なので「おそらく」という断りが入ることも増えます。
前回の記事後半がとくに顕著で、気づけば3回も“おそらく”を連発しています。
〔参照(終盤):「共感の涙」〕
…「己の無知を、逆手に取る」のも私の流儀だと考えています。今回は、積極的に“おそらく”で語っていきます。
――最終回。おそらくは“佐賀への愛”。
水害の傷跡が癒えない設定…の佐賀県全域。
アイドルグループ・フランシュシュ“2号”がラジオでメッセージを送ります。生前は、いわゆる“ヤンキー”であり、優等生的ではない人生…だったのでしょう。
あまりガラの良い言葉づかいではありませんが、不器用でまっすぐな呼びかけが、かえって佐賀の人っぽい生真面目さを感じさせるキャラクターです。
――災害時の頼れるメディア。ラジオの向こう側には…
シリーズ各話の登場人物たちの姿が見えます。予想外の局面でラジオから聞こえる“アイドル”の声に湧くファンたち。最終回らしい熱い演出。
…そういえば、佐賀県庁の災害対策本部も描かれていました。
――おそらくは、“大河への想い”。
そこには知事の姿も。実在の佐賀県知事と同一人物かは明示しないようです。
その“知事”の渋い声が少し気になったので、後で確認したのですが、演じた方は「大河ドラマ」でもよく見かける俳優さん。
声優として洋画の吹き替えでも著名な山路和弘さんです。『麒麟がくる』では、一説には戦国最初の天下人、京の都で影響力を持った三好長慶役でした。
このキャスティング。わざと知事役に“大河俳優”を使ったのか…と推測します。

――おそらくは“各地域への気持ち”。
テレビでは前半・後半が通しで放送され、途中にいつものCМが無い最終回。
ただ、CM前後に配置されている“アイキャッチ”は今回も存在。吉野ヶ里・多久の名所が続けて登場。
弥生時代の古代ロマンあふれる吉野ヶ里公園に、江戸期の文教の風が吹く多久に。“フランシュシュ”のメンバーが勢揃いする画…実に“映えて”います。
「たとえCМは飛ばしても、佐賀の見どころは紹介する」心意気に感じ入ります。

――おそらくは、“続編への示唆”。
鳥栖のスタジアムでのライブ映像が流れる、本格的な音楽番組のような演出が続きます。その途中で、プロデューサーが吐血したと思しき描写。
以前から語っている「時間が限られている…」の意味はまさか!?巽(たつみ)幸太郎に共感する私なので、とても心配になります。
大盛況のライブが締めくくられ、大団円となったと思いきや。エンドロール(キャスト・スタッフ紹介)も終わったCМ後に不意打ちがありました。
――ほのめかされる、“強大な敵”(?)の存在…
謎の飛翔物体による黒い影が。なぜ、ここで急にSF映画になるのか。これは、「そう簡単に“佐賀を救える”と思うなよ…」という警告なのでしょうか。
私は、そんな受け取り方をしたラストシーンの表現。いきなり冷や水を浴びせられるような展開で、困惑した方も多いはず。少なくとも、私はその1人でした。
ライブの余韻に浸りたい視聴者たちに、何を語ろうとするラストなのか。作中にあった「佐賀が繁栄しようとすると邪魔が入る…」という“呪い”の正体なのか?
――それだけ、“厳しい戦い”が待つ…ということなのか。
爽快な終わり方でなかったことにもどかしさを感じつつも、『ゾンビランドサガ』続編への展開を確信した私。
そして、ずっと語られてきたテーマ「何度でも立ち上がること」は、最近のアニメのトレンド(流行り)なのでしょうか。
――故郷から遠く、思うに任せぬ日常を生きる私。
ハッキリと見えたはずの佐賀の街並みが、佐賀平野の低くて青い空が、霞んでいくように感じることがあります。
「この次(第3シリーズ)もあるはず。その時は“大河”と共に見たいものだ…」
“ゾンビ”のアニメだからこそ「人が生きられる時間には限りがある」と教えられた気がして。私にも挫けている暇は無いようです。
『ゾンビランドサガリベンジ』の話が続きます。今週末が“最終回”でしたね。
ストーリーに関する情報もありますので、録画の方は視聴なさってから、お読みいただくことをお勧めします。
…最近「大河ドラマ」以上に、このジャンルの記事に力が入りがちですが、一応「佐賀の話題」なので、暖かい目でご覧いただければ幸いです。
――実は、第1シリーズを見ていない私。
そのため、アニメについて断片的な情報や、推測を語りがちです。確証が持てない話なので「おそらく」という断りが入ることも増えます。
前回の記事後半がとくに顕著で、気づけば3回も“おそらく”を連発しています。
〔参照(終盤):
…「己の無知を、逆手に取る」のも私の流儀だと考えています。今回は、積極的に“おそらく”で語っていきます。
――最終回。おそらくは“佐賀への愛”。
水害の傷跡が癒えない設定…の佐賀県全域。
アイドルグループ・フランシュシュ“2号”がラジオでメッセージを送ります。生前は、いわゆる“ヤンキー”であり、優等生的ではない人生…だったのでしょう。
あまりガラの良い言葉づかいではありませんが、不器用でまっすぐな呼びかけが、かえって佐賀の人っぽい生真面目さを感じさせるキャラクターです。
――災害時の頼れるメディア。ラジオの向こう側には…
シリーズ各話の登場人物たちの姿が見えます。予想外の局面でラジオから聞こえる“アイドル”の声に湧くファンたち。最終回らしい熱い演出。
…そういえば、佐賀県庁の災害対策本部も描かれていました。
――おそらくは、“大河への想い”。
そこには知事の姿も。実在の佐賀県知事と同一人物かは明示しないようです。
その“知事”の渋い声が少し気になったので、後で確認したのですが、演じた方は「大河ドラマ」でもよく見かける俳優さん。
声優として洋画の吹き替えでも著名な山路和弘さんです。『麒麟がくる』では、一説には戦国最初の天下人、京の都で影響力を持った三好長慶役でした。
このキャスティング。わざと知事役に“大河俳優”を使ったのか…と推測します。
――おそらくは“各地域への気持ち”。
テレビでは前半・後半が通しで放送され、途中にいつものCМが無い最終回。
ただ、CM前後に配置されている“アイキャッチ”は今回も存在。吉野ヶ里・多久の名所が続けて登場。
弥生時代の古代ロマンあふれる吉野ヶ里公園に、江戸期の文教の風が吹く多久に。“フランシュシュ”のメンバーが勢揃いする画…実に“映えて”います。
「たとえCМは飛ばしても、佐賀の見どころは紹介する」心意気に感じ入ります。
――おそらくは、“続編への示唆”。
鳥栖のスタジアムでのライブ映像が流れる、本格的な音楽番組のような演出が続きます。その途中で、プロデューサーが吐血したと思しき描写。
以前から語っている「時間が限られている…」の意味はまさか!?巽(たつみ)幸太郎に共感する私なので、とても心配になります。
大盛況のライブが締めくくられ、大団円となったと思いきや。エンドロール(キャスト・スタッフ紹介)も終わったCМ後に不意打ちがありました。
――ほのめかされる、“強大な敵”(?)の存在…
謎の飛翔物体による黒い影が。なぜ、ここで急にSF映画になるのか。これは、「そう簡単に“佐賀を救える”と思うなよ…」という警告なのでしょうか。
私は、そんな受け取り方をしたラストシーンの表現。いきなり冷や水を浴びせられるような展開で、困惑した方も多いはず。少なくとも、私はその1人でした。
ライブの余韻に浸りたい視聴者たちに、何を語ろうとするラストなのか。作中にあった「佐賀が繁栄しようとすると邪魔が入る…」という“呪い”の正体なのか?
――それだけ、“厳しい戦い”が待つ…ということなのか。
爽快な終わり方でなかったことにもどかしさを感じつつも、『ゾンビランドサガ』続編への展開を確信した私。
そして、ずっと語られてきたテーマ「何度でも立ち上がること」は、最近のアニメのトレンド(流行り)なのでしょうか。
――故郷から遠く、思うに任せぬ日常を生きる私。
ハッキリと見えたはずの佐賀の街並みが、佐賀平野の低くて青い空が、霞んでいくように感じることがあります。
「この次(第3シリーズ)もあるはず。その時は“大河”と共に見たいものだ…」
“ゾンビ”のアニメだからこそ「人が生きられる時間には限りがある」と教えられた気がして。私にも挫けている暇は無いようです。
2021年06月22日
「共感の涙」
こんばんは。
まさか、ここまでハマるとは思わなかった『ゾンビランドサガリベンジ』。
…毎週末、楽しみにしてきた「佐賀が主役の時間」も残りあと1回。
――第11話を振り返って…
遠くから見ていても“佐賀の脅威”と感じられる水害。
全国ネットでは、たまにしか映らない佐賀県ですが、豪雨災害の時には、繰り返し映ったことをもどかしい思いで見つめていました。
アニメ『ゾンビランドサガ』でも、水害で大きな被害が出た…という設定の話が展開していました。
――ご当地アイドル“フランシュシュ”のメンバーは…
何せ“ゾンビ”なので、特殊メイク無しでは人前に出られません。
突然の水害でメイクの道具を失い、特殊な化粧を施す技術のあるプロデューサーとも離れ離れに。
それでも前向きな“ゾンビ”アイドルたち。自身も被災者でありながら、周囲の支援のため行動します。

――なんと健気な…と感じ入る私。
そんな怒涛の展開の中、途中にCМも入ります。
「出た!有田の“陶山神社”!」
同番組をご覧の方にはお馴染みと思われます。CMの前後には登場人物とともに佐賀の名所・名物が紹介されます。
これは“アイキャッチ”と呼ばれ、広告業界でもよく使われる単語と聞きます。いわゆる和製英語で「顧客の目を引き付ける視覚情報」という感じでしょうか。
――水害は困りますが、“佐賀への愛”が溢れるのは問題なし。
普段は“フランシュシュ”のメンバーたちが、神埼そうめん食べたり、レンコンを掘ってたりします。
しかし、この時の画は「有田の陶山神社の階段にたたずむプロデューサー・巽幸太郎(たつみ こうたろう)」
常にテンションが高いグラサン(サングラス)の男性です。

※有田観光協会の方も番組のアイキャッチに喜んでおられた様子。(さがファンブログで見た情報)
――さらに話は展開し…
避難所となったショッピングモールで被災者の手助けをし、子供たちを励まし続けた“フランシュシュ”のメンバー。
ついに特殊メイクの効力が切れて“ゾンビ”である素顔が…
大ピンチなのですが、ここまでの行動で抜群の信頼感を得ていた彼女らを誰も“気持ちの悪い”ものとは見ません。
それこそ「“特殊メイク”で驚かそうとしている…」と受け流します。
――彼女らの正体を暴こうとした雑誌記者も…
眼前に広がる「優しい世界」に“真実を追う”行動を止めてしまいます。
そこで現れたプロデューサー・巽(たつみ)が「彼女たちは“アイドル”です」と。もはや「生死の別は関係ない…」という凄い展開。
――「なぜ、この物語を最初から見てなかったのだ!」
…と例によって、テレビの前の私。
「己の不明を恥じる」事の多い人生ですが、今回もまた、先が見通せない自分だったか…。
…そして、終盤にはプロデューサーの激白。フランシュシュ1号に向かって熱すぎる“壁ドン”をします。
――ちなみに「壁ドン」とは…
「少女マンガ等でよく見られる、ヒロインの相手役が壁に手を付いた状態で、壁際にいるヒロインの顔の近くで話す」というのが私の理解です。
いかに“フランシュシュ”が優れたグループであるか、熱く語る中でプロデューサーの追憶が描かれます。
おそらくは10年ほど前。まだ生きていた頃の“1号”と思しき少女が、プロデューサーに「乾(いぬい)くん…」と呼びかけています。
――「そうか、そういう事だったのか。」
おそらくは“巽(たつみ)幸太郎”と名を変え、いつも外さないグラサン。やたらと「佐賀を救うんじゃ~い!」と叫ぶ男。
回想の中で描かれていたのは、おそらく“想い人”を事故で亡くした少年の姿。
「この男は…亡き人の想いを活かして、佐賀を救うことで、自分自身をも救済しようとしていたのか。」
深い…深過ぎるぞ、さすがは「佐賀でしか成り立たない物語」。そして、共感の涙を拭う私でした。
まさか、ここまでハマるとは思わなかった『ゾンビランドサガリベンジ』。
…毎週末、楽しみにしてきた「佐賀が主役の時間」も残りあと1回。
――第11話を振り返って…
遠くから見ていても“佐賀の脅威”と感じられる水害。
全国ネットでは、たまにしか映らない佐賀県ですが、豪雨災害の時には、繰り返し映ったことをもどかしい思いで見つめていました。
アニメ『ゾンビランドサガ』でも、水害で大きな被害が出た…という設定の話が展開していました。
――ご当地アイドル“フランシュシュ”のメンバーは…
何せ“ゾンビ”なので、特殊メイク無しでは人前に出られません。
突然の水害でメイクの道具を失い、特殊な化粧を施す技術のあるプロデューサーとも離れ離れに。
それでも前向きな“ゾンビ”アイドルたち。自身も被災者でありながら、周囲の支援のため行動します。
――なんと健気な…と感じ入る私。
そんな怒涛の展開の中、途中にCМも入ります。
「出た!有田の“陶山神社”!」
同番組をご覧の方にはお馴染みと思われます。CMの前後には登場人物とともに佐賀の名所・名物が紹介されます。
これは“アイキャッチ”と呼ばれ、広告業界でもよく使われる単語と聞きます。いわゆる和製英語で「顧客の目を引き付ける視覚情報」という感じでしょうか。
――水害は困りますが、“佐賀への愛”が溢れるのは問題なし。
普段は“フランシュシュ”のメンバーたちが、神埼そうめん食べたり、レンコンを掘ってたりします。
しかし、この時の画は「有田の陶山神社の階段にたたずむプロデューサー・巽幸太郎(たつみ こうたろう)」
常にテンションが高いグラサン(サングラス)の男性です。
※有田観光協会の方も番組のアイキャッチに喜んでおられた様子。(さがファンブログで見た情報)
――さらに話は展開し…
避難所となったショッピングモールで被災者の手助けをし、子供たちを励まし続けた“フランシュシュ”のメンバー。
ついに特殊メイクの効力が切れて“ゾンビ”である素顔が…
大ピンチなのですが、ここまでの行動で抜群の信頼感を得ていた彼女らを誰も“気持ちの悪い”ものとは見ません。
それこそ「“特殊メイク”で驚かそうとしている…」と受け流します。
――彼女らの正体を暴こうとした雑誌記者も…
眼前に広がる「優しい世界」に“真実を追う”行動を止めてしまいます。
そこで現れたプロデューサー・巽(たつみ)が「彼女たちは“アイドル”です」と。もはや「生死の別は関係ない…」という凄い展開。
――「なぜ、この物語を最初から見てなかったのだ!」
…と例によって、テレビの前の私。
「己の不明を恥じる」事の多い人生ですが、今回もまた、先が見通せない自分だったか…。
…そして、終盤にはプロデューサーの激白。フランシュシュ1号に向かって熱すぎる“壁ドン”をします。
――ちなみに「壁ドン」とは…
「少女マンガ等でよく見られる、ヒロインの相手役が壁に手を付いた状態で、壁際にいるヒロインの顔の近くで話す」というのが私の理解です。
いかに“フランシュシュ”が優れたグループであるか、熱く語る中でプロデューサーの追憶が描かれます。
おそらくは10年ほど前。まだ生きていた頃の“1号”と思しき少女が、プロデューサーに「乾(いぬい)くん…」と呼びかけています。
――「そうか、そういう事だったのか。」
おそらくは“巽(たつみ)幸太郎”と名を変え、いつも外さないグラサン。やたらと「佐賀を救うんじゃ~い!」と叫ぶ男。
回想の中で描かれていたのは、おそらく“想い人”を事故で亡くした少年の姿。
「この男は…亡き人の想いを活かして、佐賀を救うことで、自分自身をも救済しようとしていたのか。」
深い…深過ぎるぞ、さすがは「佐賀でしか成り立たない物語」。そして、共感の涙を拭う私でした。
タグ :佐賀
2021年06月20日
「【速報】『青天を衝け』に殿の名が。」
こんばんは。
本日は、ニュース速報っぽく、すぐにお伝えします。
NHK総合テレビで放送された大河ドラマ『青天を衝け』からの情報です。放送開始から24分ほど経過した頃。
今までその存在が見えなかった、佐賀の殿・鍋島直正さまが史実どおり、活躍されていたことが確認されました。
…内容がピンポイントなので、筋書きに関する“ネタバレ”にはならないかと思いますが、気になる方は視聴後にご覧ください。
――なお、明らかになった情報は…
“過去の回想”によるエピソードで判明したものです。福井藩の松平春嶽〔演:要潤〕と、同藩士・橋本左内〔演:小池徹平〕が会話する場面。
“安政の大獄”で1859年に落命した橋本左内ですが、当時は“一橋派”の活動で走り回っていました。
――“新たな政権”を目指して…
その橋本左内が、福井の殿・松平春嶽に対して、政権に入るべき主要な人物を笑顔で語る場面。
自身の主君への信頼なのか、幸せ感いっぱいに夢を語るような、小池徹平さんの表情が光ります。でも、あとの展開を考えると、この演出は辛い…
「まず、一橋さまという優れた方を、公方(将軍)さまに定め…」
――なぜ、金平糖(こんぺいとう)を置きながら語るのか…
何だか楽し気な橋本左内〔演:小池徹平〕ですが、セリフの内容に注目。
「事務宰相は、わが殿(松平慶永)と水戸のご老公(徳川斉昭)。そして島津どの(島津斉彬)の三人。」
次の一言が重要なのです。
「…外国宰相には、佐賀の鍋島閑叟(直正)さま。」

――ここで、テレビの前では…
「殿っ!よくぞ、ご無事で。安堵(あんど)いたしました!」
今までの放送では、その存在が触れられて来なかった佐賀藩と殿・直正公。
…現代を生きる佐賀藩士(?)の中にはその安否を気遣う声もあったようです。
当時、政権を争った“一橋派”と“南紀派”。その両方から外国への抑えと期待されたのが、長崎警備担当の佐賀藩の殿・鍋島直正です。
〔参照(終盤):第13話「通商条約」①(影の“内閣”)〕
――ちなみに“閑叟”(かんそう)という、お名前(号)について。
鍋島直正が、その名をを正式に名乗るのは、隠居してからのようです。しかし当時、表向きには“松平肥前守斉正”となるのでは…という心配があります。
もはや誰だかわからなくなりそう。「閑叟さま」が無難なのでしょう。小池徹平さんがあふれる笑顔で、その名を語ってくれたことが素直に嬉しいです。
見逃した方、聞き逃した方。土曜日の再放送でご覧になって、今年の大河ドラマでは、まだ見えていない佐賀藩の活躍に想いを馳せていただければ幸いです。
本日は、ニュース速報っぽく、すぐにお伝えします。
NHK総合テレビで放送された大河ドラマ『青天を衝け』からの情報です。放送開始から24分ほど経過した頃。
今までその存在が見えなかった、佐賀の殿・鍋島直正さまが史実どおり、活躍されていたことが確認されました。
…内容がピンポイントなので、筋書きに関する“ネタバレ”にはならないかと思いますが、気になる方は視聴後にご覧ください。
――なお、明らかになった情報は…
“過去の回想”によるエピソードで判明したものです。福井藩の松平春嶽〔演:要潤〕と、同藩士・橋本左内〔演:小池徹平〕が会話する場面。
“安政の大獄”で1859年に落命した橋本左内ですが、当時は“一橋派”の活動で走り回っていました。
――“新たな政権”を目指して…
その橋本左内が、福井の殿・松平春嶽に対して、政権に入るべき主要な人物を笑顔で語る場面。
自身の主君への信頼なのか、幸せ感いっぱいに夢を語るような、小池徹平さんの表情が光ります。でも、あとの展開を考えると、この演出は辛い…
「まず、一橋さまという優れた方を、公方(将軍)さまに定め…」
――なぜ、金平糖(こんぺいとう)を置きながら語るのか…
何だか楽し気な橋本左内〔演:小池徹平〕ですが、セリフの内容に注目。
「事務宰相は、わが殿(松平慶永)と水戸のご老公(徳川斉昭)。そして島津どの(島津斉彬)の三人。」
次の一言が重要なのです。
「…外国宰相には、佐賀の鍋島閑叟(直正)さま。」
――ここで、テレビの前では…
「殿っ!よくぞ、ご無事で。安堵(あんど)いたしました!」
今までの放送では、その存在が触れられて来なかった佐賀藩と殿・直正公。
…現代を生きる佐賀藩士(?)の中にはその安否を気遣う声もあったようです。
当時、政権を争った“一橋派”と“南紀派”。その両方から外国への抑えと期待されたのが、長崎警備担当の佐賀藩の殿・鍋島直正です。
〔参照(終盤):
――ちなみに“閑叟”(かんそう)という、お名前(号)について。
鍋島直正が、その名をを正式に名乗るのは、隠居してからのようです。しかし当時、表向きには“松平肥前守斉正”となるのでは…という心配があります。
もはや誰だかわからなくなりそう。「閑叟さま」が無難なのでしょう。小池徹平さんがあふれる笑顔で、その名を語ってくれたことが素直に嬉しいです。
見逃した方、聞き逃した方。土曜日の再放送でご覧になって、今年の大河ドラマでは、まだ見えていない佐賀藩の活躍に想いを馳せていただければ幸いです。
2021年06月19日
「終活の剣」
こんばんは。
最近は、アニメ『ゾンビランドサガ』と大河ドラマ『青天を衝け』の感想ばかり。
一応は“佐賀”と“大河ドラマ”の話を綴ってはいるのですが、目的地と言うべき「幕末佐賀藩の大河ドラマ」のイメージが全く進んでいません。
その理由は最近わりと仕事が忙しく、そこそこ精神的にもキツい状況にあります。
――私の心を支えるのは、遠き郷里・佐賀の存在。
いわゆる“都会”に住む私がなぜこう考えるに至ったのか。もちろん佐賀が私の故郷であるためなのですが、ある人生の“転機”に思ったことに起因します。
当時は、今以上に仕事ばかりの日々でした。私はそれほど仕事が好きでもなければ、働き者でもありません。本音を言えば、のんびり過ごしたいのです。
――それを許さないのも、また人生。
佐賀が誇る“偉大な先輩”たちには、足元も見えないくらい遠く及ばず、私には大した力は無いようです。
しかし窮地を切り抜けるためには、全力を出す必要があります。身体を傷めても、それなりの無理をして、さらに身体が弱化する…と厳しい循環が続きました。
こんなことを考える時もありました。「このまま自分が倒れて、骨となった場合は、どこに埋めてもらえるかな…」と。

――その時、ふと思った故郷の存在。
朧(おぼろ)げに思い出す佐賀の景色。青々とした麦が揺れて、吹き抜けた風の形までが見えるよう。
「ここ(都会)よりも、向こう(佐賀)に骨は埋めてもらいたいかもな…」
そんな日々の中、トボトボと歩く夜道。ある出会いがありました。
わずかな言葉を発しただけで、私を佐賀の出身と見抜いた、タクシーの運転手は「望郷の念」を持ち続ける“さがんもん”でした。
〔参照:「発心の剣」〕
――「私もいずれ…、佐賀に行きたい。」
ある年に思いもよらぬ好機が訪れ、私は佐賀へと旅立ちます。佐賀城の本丸歴史館で、それまで無関心だった“佐賀の先輩”の偉大さに感激しました。
〔参照(後半):「慈雨の剣」〕
こうして調べを進めるうち、次々に“衝撃の事実”を知っていきます。私の気持ちは“佐賀藩士(?)”に還り、佐賀に出向くことは“帰藩”となりました。

――時間を捻り出し、取材のために佐賀に帰る秋。
「見えない世界遺産」三重津海軍所跡にて、案内役の方と話をした時。私は先の想いを吐露することになります。
〔参照(後半):連続ブログ小説「旅立の剣」(7)時を超える“双眼鏡”〕
貴重な現地取材。一言でも聞き漏らすまいと案内役の方の説明に“全集中”を試みます。出身は佐賀だと語った私に、案内役の方が尋ねました。
「あなたは佐賀に戻って来られないのですか?」
「そう簡単には戻れませんね。あるいは骨になったら還ってきたいものですが…」
「…!?」
――私も、歳は取りましたが…
“終活”には、まだ早い年代と思われます。しかも貫禄に欠ける私は実年齢より若く見えてしまうようです。
…ここで私は「しまった、案内役の方が反応に困る言葉を発した」と気づきます。
とりあえず“問題発言”はさておいて、「佐賀の大河ドラマ」への想いを語り始めました。しかし、先の発言には私の本音も含まれています。
――「いつの日か、佐賀へ還る。」
古の聖人たちも“最期の旅”と言うのでしょうか。亡くなる前に郷里に向かって歩み出す話をよく聞きます。おそらく、それは私のような凡人も持つ想い。
きっと、そう思うだけでも救われているのでしょう。人はもちろん、あるいは動物にだって、安息の“終(つい)の棲家”を求める心はあるように感じられます。
でも、生きているうちに成し得ることがあるはず。故郷のために“一花”咲かせてみたい…そんな気持ちが私を動かしています。
最近は、アニメ『ゾンビランドサガ』と大河ドラマ『青天を衝け』の感想ばかり。
一応は“佐賀”と“大河ドラマ”の話を綴ってはいるのですが、目的地と言うべき「幕末佐賀藩の大河ドラマ」のイメージが全く進んでいません。
その理由は最近わりと仕事が忙しく、そこそこ精神的にもキツい状況にあります。
――私の心を支えるのは、遠き郷里・佐賀の存在。
いわゆる“都会”に住む私がなぜこう考えるに至ったのか。もちろん佐賀が私の故郷であるためなのですが、ある人生の“転機”に思ったことに起因します。
当時は、今以上に仕事ばかりの日々でした。私はそれほど仕事が好きでもなければ、働き者でもありません。本音を言えば、のんびり過ごしたいのです。
――それを許さないのも、また人生。
佐賀が誇る“偉大な先輩”たちには、足元も見えないくらい遠く及ばず、私には大した力は無いようです。
しかし窮地を切り抜けるためには、全力を出す必要があります。身体を傷めても、それなりの無理をして、さらに身体が弱化する…と厳しい循環が続きました。
こんなことを考える時もありました。「このまま自分が倒れて、骨となった場合は、どこに埋めてもらえるかな…」と。
――その時、ふと思った故郷の存在。
朧(おぼろ)げに思い出す佐賀の景色。青々とした麦が揺れて、吹き抜けた風の形までが見えるよう。
「ここ(都会)よりも、向こう(佐賀)に骨は埋めてもらいたいかもな…」
そんな日々の中、トボトボと歩く夜道。ある出会いがありました。
わずかな言葉を発しただけで、私を佐賀の出身と見抜いた、タクシーの運転手は「望郷の念」を持ち続ける“さがんもん”でした。
〔参照:
――「私もいずれ…、佐賀に行きたい。」
ある年に思いもよらぬ好機が訪れ、私は佐賀へと旅立ちます。佐賀城の本丸歴史館で、それまで無関心だった“佐賀の先輩”の偉大さに感激しました。
〔参照(後半):
こうして調べを進めるうち、次々に“衝撃の事実”を知っていきます。私の気持ちは“佐賀藩士(?)”に還り、佐賀に出向くことは“帰藩”となりました。
――時間を捻り出し、取材のために佐賀に帰る秋。
「見えない世界遺産」三重津海軍所跡にて、案内役の方と話をした時。私は先の想いを吐露することになります。
〔参照(後半):
貴重な現地取材。一言でも聞き漏らすまいと案内役の方の説明に“全集中”を試みます。出身は佐賀だと語った私に、案内役の方が尋ねました。
「あなたは佐賀に戻って来られないのですか?」
「そう簡単には戻れませんね。あるいは骨になったら還ってきたいものですが…」
「…!?」
――私も、歳は取りましたが…
“終活”には、まだ早い年代と思われます。しかも貫禄に欠ける私は実年齢より若く見えてしまうようです。
…ここで私は「しまった、案内役の方が反応に困る言葉を発した」と気づきます。
とりあえず“問題発言”はさておいて、「佐賀の大河ドラマ」への想いを語り始めました。しかし、先の発言には私の本音も含まれています。
――「いつの日か、佐賀へ還る。」
古の聖人たちも“最期の旅”と言うのでしょうか。亡くなる前に郷里に向かって歩み出す話をよく聞きます。おそらく、それは私のような凡人も持つ想い。
きっと、そう思うだけでも救われているのでしょう。人はもちろん、あるいは動物にだって、安息の“終(つい)の棲家”を求める心はあるように感じられます。
でも、生きているうちに成し得ることがあるはず。故郷のために“一花”咲かせてみたい…そんな気持ちが私を動かしています。
2021年06月15日
「苦境からの反撃(リベンジ)」
こんばんは。
現在、新型コロナウイルス対策のワクチンの接種率(65歳以上の第1回目)が全国1位とも報じられる佐賀県。
「誇らしいです。もう一度言わせてください、誇らしいです!」
この言い回しは『青天を衝け』大隈重信役に決まった方のコメントの影響です。
〔参照(前半):「新キャストを考える③」(青天に、佐賀藩士がくる)〕
まだまだ感染リスクの高い地域にいる私。週末はステイホームを続けています。
――そして、テレビを見ます。
当然ながら、日曜夜は大河ドラマ『青天を衝け』を視聴します。“尊王攘夷”の旗を掲げた水戸天狗党の終焉。
…首領に担がれた、武田耕雲斎〔演:津田寛治〕が印象深かったです。
自らの主君だった“水戸烈公”の子息・一橋慶喜〔演:草彅剛〕を苦しめていた、京を守る役目を妨害していた…と悟った時の表情が、何とも言えませんでした。
幕末の大河ドラマでも、よくお見かけする方。「佐賀の大河ドラマ」が実現した時も、是非どこかで姿を見たい役者さんです。
――以前、一橋慶喜が淡々と語った…
「尊王攘夷は“呪いの言葉”に成り果てた」旨のセリフが思い出されます。
やはり草彅剛さんを一橋慶喜にキャスティングしたのは、大正解だったと感じられます。ほとんど笑わない、劇中でも“能面”に例えられた表情が効いています。

――週末のテレビ視聴は“大河”だけではありません。
遠方から“佐賀への愛”を叫ぶ私としては、アニメ『ゾンビランドサガ リベンジ』の展開が毎週、気になります。
深夜なので録画にしてますが、なるべく早めに見ます。ちなみに、私が熱く語った明治時代のエピソードは、一旦完了したようです。
〔参照:「佐賀を取り戻す話」〕
舞台は現代に戻っていますが、時系列での振り返りがあり、私のような「第1シリーズを見ていない新参者」にやさしい構成でした。
――第1シリーズは“大団円”で終わった様子が…?
第2シリーズ(リベンジ)の開始時は、鳥栖のスタジアムでのライブが大赤字になった前提で始まりました。いきなり苦境からのスタートだったと記憶します。
初回にも登場した佐賀市内と思われるバーの片隅には、明治時代の古写真。椅子にかけた1人の女性と、立ち姿の2人の男性の姿が写ります。
〔参照(終盤):「佐賀を、どう取り戻したか」〕
どうやらバーのマスターの正体は、佐賀の伝説の1つである“徐福”だったようで、不老不死と佐賀…これも興味深いです。

――ここから、明かされる物語の発端。
バーのマスターと、主人公たちのプロデューサーとの会話。
「よく考えたものだ…、“御船山ゾンビ楽園プロジェクト”とはな。」
「違います。ゾンビランドサガプロジェクトです!」
「…それな。」
マスターのわざとらしい言い間違い。
武雄の「御船山楽園」を知らないと面白味がわかりづらい佐賀ローカルのネタが全国に流れているなんて!痛快です。
――このアニメの主人公たちは…
「もし生きていれば佐賀に繁栄をもたらすはずだった」伝説の少女たち。何らかの呪いが作用して、命を落としていたようです。
いまは亡き、伝説の少女たちを集結させて、佐賀を救うプロジェクト。「えすか(怖い)」話でありますが、「これが物語の核心なのか!」と妙に納得しました。
もはや生死を超えて、呪いを打ち破る反撃(リベンジ)の話。こちらも最終回まで、しっかり見届けたいと思います。
注)ちなみに、英語での「リベンジ」は“復讐”とか少し重い和訳になるので、この文中では和製英語だと思って使っています。
現在、新型コロナウイルス対策のワクチンの接種率(65歳以上の第1回目)が全国1位とも報じられる佐賀県。
「誇らしいです。もう一度言わせてください、誇らしいです!」
この言い回しは『青天を衝け』大隈重信役に決まった方のコメントの影響です。
〔参照(前半):
まだまだ感染リスクの高い地域にいる私。週末はステイホームを続けています。
――そして、テレビを見ます。
当然ながら、日曜夜は大河ドラマ『青天を衝け』を視聴します。“尊王攘夷”の旗を掲げた水戸天狗党の終焉。
…首領に担がれた、武田耕雲斎〔演:津田寛治〕が印象深かったです。
自らの主君だった“水戸烈公”の子息・一橋慶喜〔演:草彅剛〕を苦しめていた、京を守る役目を妨害していた…と悟った時の表情が、何とも言えませんでした。
幕末の大河ドラマでも、よくお見かけする方。「佐賀の大河ドラマ」が実現した時も、是非どこかで姿を見たい役者さんです。
――以前、一橋慶喜が淡々と語った…
「尊王攘夷は“呪いの言葉”に成り果てた」旨のセリフが思い出されます。
やはり草彅剛さんを一橋慶喜にキャスティングしたのは、大正解だったと感じられます。ほとんど笑わない、劇中でも“能面”に例えられた表情が効いています。

――週末のテレビ視聴は“大河”だけではありません。
遠方から“佐賀への愛”を叫ぶ私としては、アニメ『ゾンビランドサガ リベンジ』の展開が毎週、気になります。
深夜なので録画にしてますが、なるべく早めに見ます。ちなみに、私が熱く語った明治時代のエピソードは、一旦完了したようです。
〔参照:
舞台は現代に戻っていますが、時系列での振り返りがあり、私のような「第1シリーズを見ていない新参者」にやさしい構成でした。
――第1シリーズは“大団円”で終わった様子が…?
第2シリーズ(リベンジ)の開始時は、鳥栖のスタジアムでのライブが大赤字になった前提で始まりました。いきなり苦境からのスタートだったと記憶します。
初回にも登場した佐賀市内と思われるバーの片隅には、明治時代の古写真。椅子にかけた1人の女性と、立ち姿の2人の男性の姿が写ります。
〔参照(終盤):
どうやらバーのマスターの正体は、佐賀の伝説の1つである“徐福”だったようで、不老不死と佐賀…これも興味深いです。
――ここから、明かされる物語の発端。
バーのマスターと、主人公たちのプロデューサーとの会話。
「よく考えたものだ…、“御船山ゾンビ楽園プロジェクト”とはな。」
「違います。ゾンビランドサガプロジェクトです!」
「…それな。」
マスターのわざとらしい言い間違い。
武雄の「御船山楽園」を知らないと面白味がわかりづらい佐賀ローカルのネタが全国に流れているなんて!痛快です。
――このアニメの主人公たちは…
「もし生きていれば佐賀に繁栄をもたらすはずだった」伝説の少女たち。何らかの呪いが作用して、命を落としていたようです。
いまは亡き、伝説の少女たちを集結させて、佐賀を救うプロジェクト。「えすか(怖い)」話でありますが、「これが物語の核心なのか!」と妙に納得しました。
もはや生死を超えて、呪いを打ち破る反撃(リベンジ)の話。こちらも最終回まで、しっかり見届けたいと思います。
注)ちなみに、英語での「リベンジ」は“復讐”とか少し重い和訳になるので、この文中では和製英語だと思って使っています。
2021年06月12日
「新キャストを考える③」(青天に、佐賀藩士がくる)
こんばんは。
先日の発表で大河ドラマ『青天を衝け』に待望の佐賀藩士の登場が明らかに。
主人公・渋沢栄一〔演:吉沢亮〕を明治新政府に引っ張り込む役回りですから、この方は出演するはずと確信していました。
――では、新キャストとしての大隈重信の紹介です。
『青天を衝け』を紹介するNHK公式サイトでは佐賀藩士族と記載されています。藩校で騒動を起こして、長崎で英語を勉強してきた…との経歴まで掲載。
https://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/2000/449714.html(外部サイト)
わりと佐賀藩士・大隈重信としてのプロフィールが前面に出ている印象。
豪放磊落(らいらく)とも表現される大隈重信を演じるのは、大倉孝二さん。出演作品ごとに、強いインパクトを残す俳優さんというのが個人的なイメージです。
――しかも、出演者としてのコメントが…
大隈重信役につき「大変なことです」と語り、あえてもう一度「大変なことです」と、念押しまで入れてくる大倉さん。
「明治大正のビックネームである、大隈重信を演じるなんて!」という気持ちが伝わるような、熱い想いを感じるコメントです。
高身長の大倉孝二さん。実際の大隈も180センチほど背丈があったようです。欧米人に劣らない長身は外交にあたる際にも有利に働いたのかもしれません。

――そういえば「ノッポな」東京タワーのある港区。
港区内に、開業時『高輪ゲートウェイ』という名称が話題になった駅があります。その駅の傍で大発見が。
明治初期に、“鉄道の敷設”を先導した大隈重信の決断の“遺構”が出土したのです。半年前ぐらい前には、その発見が報じられていました。
大隈は1870(明治3)年頃、東京・高輪付近に鉄道を通すにあたって“海上”を通るルートを設定。「高輪築堤」整備の命令を出したそうです。
――これは佐賀県としても、タイムリーな話題。
大隈重信の没後100年の記念事業を展開する佐賀県。歴史的価値の高い近代化遺産「高輪築堤」の保存を求めて活動中との報道も見かけました。
1872(明治5)年には新橋~横浜間で日本初の鉄道が開業。当時の“報道写真”である錦絵には、海上の築堤を走る蒸気機関車の姿が描かれています。
現在の田町駅付近から品川駅付近。約2.7キロ分の土地が確保できない状況を見て、大隈は東京湾の浅瀬に堤を築いて線路を敷くことを決断したようです。
堤の側面を固めた四角い石は整然と並び、近代的な“石垣”の姿が残ります。

※大隈重信侯の銅像(佐賀市内)
――なんとも明治期の浪漫(ロマン)が漂う話。
幕末からの激動期、外交ができる人材として新政府に抜擢された大隈重信。
イギリス公使・パークスと真正面から折衝する大隈の姿。「佐賀の大河ドラマ」が実現すれば、ぜひ見たい場面です。
『青天を衝け』では、“大蔵大輔(だゆう)”として大隈が実質的に仕切る大蔵省への出仕を求め、旧・幕臣の渋沢栄一を説得します。
まとめると「大蔵(おおくら)省の大隈(おおくま)を演じる大倉(おおくら)さん…。」わかりやすく説明したつもりが、かえってややこしくなるようです。
――そんな“言葉遊び”は、さておき…
公式サイトで見る限り、弁舌の立つ大隈重信を演じる大倉孝二さん。渋沢栄一との関係性で、必ずしも良くばかりは描いてもらえないかもしれません。
その時は、大隈先生を甘く見ておられる方に“ガツン”と響くような辛口(?)でも良いです。大倉さんの個性を活かした、記憶に残る大隈に期待します。
先日の発表で大河ドラマ『青天を衝け』に待望の佐賀藩士の登場が明らかに。
主人公・渋沢栄一〔演:吉沢亮〕を明治新政府に引っ張り込む役回りですから、この方は出演するはずと確信していました。
――では、新キャストとしての大隈重信の紹介です。
『青天を衝け』を紹介するNHK公式サイトでは佐賀藩士族と記載されています。藩校で騒動を起こして、長崎で英語を勉強してきた…との経歴まで掲載。
https://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/2000/449714.html(外部サイト)
わりと佐賀藩士・大隈重信としてのプロフィールが前面に出ている印象。
豪放磊落(らいらく)とも表現される大隈重信を演じるのは、大倉孝二さん。出演作品ごとに、強いインパクトを残す俳優さんというのが個人的なイメージです。
――しかも、出演者としてのコメントが…
大隈重信役につき「大変なことです」と語り、あえてもう一度「大変なことです」と、念押しまで入れてくる大倉さん。
「明治大正のビックネームである、大隈重信を演じるなんて!」という気持ちが伝わるような、熱い想いを感じるコメントです。
高身長の大倉孝二さん。実際の大隈も180センチほど背丈があったようです。欧米人に劣らない長身は外交にあたる際にも有利に働いたのかもしれません。
――そういえば「ノッポな」東京タワーのある港区。
港区内に、開業時『高輪ゲートウェイ』という名称が話題になった駅があります。その駅の傍で大発見が。
明治初期に、“鉄道の敷設”を先導した大隈重信の決断の“遺構”が出土したのです。半年前ぐらい前には、その発見が報じられていました。
大隈は1870(明治3)年頃、東京・高輪付近に鉄道を通すにあたって“海上”を通るルートを設定。「高輪築堤」整備の命令を出したそうです。
――これは佐賀県としても、タイムリーな話題。
大隈重信の没後100年の記念事業を展開する佐賀県。歴史的価値の高い近代化遺産「高輪築堤」の保存を求めて活動中との報道も見かけました。
1872(明治5)年には新橋~横浜間で日本初の鉄道が開業。当時の“報道写真”である錦絵には、海上の築堤を走る蒸気機関車の姿が描かれています。
現在の田町駅付近から品川駅付近。約2.7キロ分の土地が確保できない状況を見て、大隈は東京湾の浅瀬に堤を築いて線路を敷くことを決断したようです。
堤の側面を固めた四角い石は整然と並び、近代的な“石垣”の姿が残ります。
※大隈重信侯の銅像(佐賀市内)
――なんとも明治期の浪漫(ロマン)が漂う話。
幕末からの激動期、外交ができる人材として新政府に抜擢された大隈重信。
イギリス公使・パークスと真正面から折衝する大隈の姿。「佐賀の大河ドラマ」が実現すれば、ぜひ見たい場面です。
『青天を衝け』では、“大蔵大輔(だゆう)”として大隈が実質的に仕切る大蔵省への出仕を求め、旧・幕臣の渋沢栄一を説得します。
まとめると「大蔵(おおくら)省の大隈(おおくま)を演じる大倉(おおくら)さん…。」わかりやすく説明したつもりが、かえってややこしくなるようです。
――そんな“言葉遊び”は、さておき…
公式サイトで見る限り、弁舌の立つ大隈重信を演じる大倉孝二さん。渋沢栄一との関係性で、必ずしも良くばかりは描いてもらえないかもしれません。
その時は、大隈先生を甘く見ておられる方に“ガツン”と響くような辛口(?)でも良いです。大倉さんの個性を活かした、記憶に残る大隈に期待します。
2021年06月09日
「新キャストを考える②」(江藤が不機嫌な理由)
こんばんは。
大河ドラマ『青天を衝け』の新キャストを語るシリーズの第2弾。
本日のタイトルで「え、江藤さん…出とったかね?」と思った方も多いでしょう。今回のキャスト紹介は、私の“空想”とともにお送りしますので、ご容赦ください。
――さて、2人目の新キャスト紹介。
のちの初代内閣総理大臣・伊藤博文を演じるのは、山崎育三郎さん。“ミュージカル界のプリンス”とも呼ばれる山崎さん、大河ドラマは初出演だそうです。
伊藤博文は長州藩で「周旋の才あり」と言われた人物。“周旋”とは、文字通りグルグル巡ること。非常に小回りが効く、仲介者というイメージでしょうか。
――なにゆえ、江藤新平の存在を示唆するのか
論理的で融通の利かない真っ直ぐな人。先述の伊藤博文と対照的に思えます。
幕末期にも、この2人には接点がありました。
この話は、江藤新平が仏頂面で写った肖像写真につながっていきます。佐賀を脱藩して京に上った頃(1862年)から、江藤と長州藩との接点は強まります。

――いつも、服装に気を遣わない江藤。
江藤に着物を手配したり、写真を撮りに連れて行ったことも…と小回りの世話をした人物が、桂小五郎の手下として動いていた伊藤博文だったと言われます。
写真は“ありがた迷惑”だったのか無愛想な表情のものが伝わります。ここで爽やかな笑顔でも見せれば、江藤新平のイメージも随分違ったと思いますが…
この辺りに気を遣わないのが、江藤新平らしさなのかも知れません。おそらくは江藤の方が風変わりな人、伊藤が世間に慣れていると言うべきでしょう。
――“佐賀の七賢人”の中でも…
江藤新平・大木喬任は、わりと長州藩士と関わります。会合を持った場所には久留米などの地名が見えます。現在は福岡県内ですね。
九州を出てすぐの山口県。長州藩士はピンチの時、福岡に駆け込む傾向も見られ、福岡の平野国臣、久留米の真木和泉など、勤王志士の名も知られます。
『青天を衝け』で放送中の年代(1864年頃)では、水戸天狗党の影に隠れていますが、当時は福岡出身の方々も、各地で壮絶な闘いを繰り広げていました。

――時には佐賀だけでなく、九州の話にも引き込みます。
尊王攘夷派との接点少なめの佐賀藩士も、九州者同士だと心安かった(?)のかもしれませんね。
少し話を戻します。幕末に横浜で起きたイギリス公使館襲撃事件(1862年)。この騒動には、伊藤博文も参加。その翌年には密航してイギリスに留学。
日曜放送の『青天を衝け』で一瞬出た「四国艦隊 下関砲撃事件」(1864年)。
――長州藩の使者として登場する2人。
井上馨〔演:福士誠治〕と伊藤博文〔演:山崎育三郎〕。身に付けた英語を使っての交渉でしたがイギリスは説得できず、下関は砲撃されます。
しかし、特筆すべきは「攘夷派から開国派への変わり身が早い…」ことだと思います。この柔軟性が、長州の大きな武器だったのでしょう。

――ここから本日、一番言いたかったことを言います!
今回は演じる対象の人物ではなく、役者さんへの今後の期待を語ります。まず江藤新平の活躍を“フィクション”でも見たいという気持ちを書いた記事から。
〔参照(中盤):「帰らんば、あの世界へ。」〕
私は山崎育三郎さんを「佐賀の大河ドラマ」の主要キャストの有力候補と見ており、今回の発表を見て動揺しました。「…そう来たか」という感じです。
伊藤博文が「周旋の才あり」と言われたことを引き合いに「人と人とのつながりを大切に」演じたいと語る、山崎さん。これからの出演も楽しみなのですが…
――私は、すでに“次の展開”を見据えていたりします…
“ミュージカル界のプリンス”との異名を持つ、山崎育三郎さん。以前から私は、江藤新平の生涯が舞台の題材として“映える”と確信してます。
〔参照(中盤②):「“女性の活躍”をどう描くか?」(関係性①)〕
まずは「大河ドラマ」で見たい、いずれミュージカルの名作に。「もし、この方が江藤を演じる機会があれば…」そんな展開も夢ではないと思うのです。
『青天を衝け』に「佐賀の大河ドラマ」への想いを重ねる私。純粋な「大河ドラマ」のファンとしては、『麒麟がくる』の方が集中できていたのかもしれません…
〔参照:「二つの感想」〕
大河ドラマ『青天を衝け』の新キャストを語るシリーズの第2弾。
本日のタイトルで「え、江藤さん…出とったかね?」と思った方も多いでしょう。今回のキャスト紹介は、私の“空想”とともにお送りしますので、ご容赦ください。
――さて、2人目の新キャスト紹介。
のちの初代内閣総理大臣・伊藤博文を演じるのは、山崎育三郎さん。“ミュージカル界のプリンス”とも呼ばれる山崎さん、大河ドラマは初出演だそうです。
伊藤博文は長州藩で「周旋の才あり」と言われた人物。“周旋”とは、文字通りグルグル巡ること。非常に小回りが効く、仲介者というイメージでしょうか。
――なにゆえ、江藤新平の存在を示唆するのか
論理的で融通の利かない真っ直ぐな人。先述の伊藤博文と対照的に思えます。
幕末期にも、この2人には接点がありました。
この話は、江藤新平が仏頂面で写った肖像写真につながっていきます。佐賀を脱藩して京に上った頃(1862年)から、江藤と長州藩との接点は強まります。
――いつも、服装に気を遣わない江藤。
江藤に着物を手配したり、写真を撮りに連れて行ったことも…と小回りの世話をした人物が、桂小五郎の手下として動いていた伊藤博文だったと言われます。
写真は“ありがた迷惑”だったのか無愛想な表情のものが伝わります。ここで爽やかな笑顔でも見せれば、江藤新平のイメージも随分違ったと思いますが…
この辺りに気を遣わないのが、江藤新平らしさなのかも知れません。おそらくは江藤の方が風変わりな人、伊藤が世間に慣れていると言うべきでしょう。
――“佐賀の七賢人”の中でも…
江藤新平・大木喬任は、わりと長州藩士と関わります。会合を持った場所には久留米などの地名が見えます。現在は福岡県内ですね。
九州を出てすぐの山口県。長州藩士はピンチの時、福岡に駆け込む傾向も見られ、福岡の平野国臣、久留米の真木和泉など、勤王志士の名も知られます。
『青天を衝け』で放送中の年代(1864年頃)では、水戸天狗党の影に隠れていますが、当時は福岡出身の方々も、各地で壮絶な闘いを繰り広げていました。
――時には佐賀だけでなく、九州の話にも引き込みます。
尊王攘夷派との接点少なめの佐賀藩士も、九州者同士だと心安かった(?)のかもしれませんね。
少し話を戻します。幕末に横浜で起きたイギリス公使館襲撃事件(1862年)。この騒動には、伊藤博文も参加。その翌年には密航してイギリスに留学。
日曜放送の『青天を衝け』で一瞬出た「四国艦隊 下関砲撃事件」(1864年)。
――長州藩の使者として登場する2人。
井上馨〔演:福士誠治〕と伊藤博文〔演:山崎育三郎〕。身に付けた英語を使っての交渉でしたがイギリスは説得できず、下関は砲撃されます。
しかし、特筆すべきは「攘夷派から開国派への変わり身が早い…」ことだと思います。この柔軟性が、長州の大きな武器だったのでしょう。
――ここから本日、一番言いたかったことを言います!
今回は演じる対象の人物ではなく、役者さんへの今後の期待を語ります。まず江藤新平の活躍を“フィクション”でも見たいという気持ちを書いた記事から。
〔参照(中盤):
私は山崎育三郎さんを「佐賀の大河ドラマ」の主要キャストの有力候補と見ており、今回の発表を見て動揺しました。「…そう来たか」という感じです。
伊藤博文が「周旋の才あり」と言われたことを引き合いに「人と人とのつながりを大切に」演じたいと語る、山崎さん。これからの出演も楽しみなのですが…
――私は、すでに“次の展開”を見据えていたりします…
“ミュージカル界のプリンス”との異名を持つ、山崎育三郎さん。以前から私は、江藤新平の生涯が舞台の題材として“映える”と確信してます。
〔参照(中盤②):
まずは「大河ドラマ」で見たい、いずれミュージカルの名作に。「もし、この方が江藤を演じる機会があれば…」そんな展開も夢ではないと思うのです。
『青天を衝け』に「佐賀の大河ドラマ」への想いを重ねる私。純粋な「大河ドラマ」のファンとしては、『麒麟がくる』の方が集中できていたのかもしれません…
〔参照:
2021年06月06日
「佐賀を、どう取り戻したか」
こんばんは。
『青天を衝け』の新キャストへの感想も途中ですが、今週末の『ゾンビランドサガ リベンジ』について書きます。
佐賀を舞台にしたアニメで、明治時代の話を描かれると“フィクション”でも反応せずにはいられないようです。ちなみに、この記事の続きになります。
〔参照:「佐賀を取り戻す話」〕
物語の筋書きに関する情報(いわゆるネタバレ)を含みますので、録画された方は視聴後にご覧ください。
――話の題材は、明治期に地図上から消滅した「佐賀県」。
実は明治四年にも一度「伊万里県」に改称していますが、この時は“合併”に伴う調整の要素もあったようで、1年と経たずに「佐賀県」に戻ったようです。
物語の背景は、隣県に合併され「佐賀県」が“消滅”した、明治九年~十六年(1876年~1883年)の時期。
…佐賀の“復県運動”を志し、道行く人に「“佐賀”を取り戻そう」と訴える百崎(ももざき)という青年を軸として進むストーリーでした。

――すごく健気でひたむきに頑張る青年。
活動の途上で、かつて「伝説の花魁(おいらん)」と呼ばれた女性“ゆうぎり”と、出会って親しくなり、その応援を受けていきます。
ほどなく青年のもとには「佐賀を取り戻そう」とする仲間が集まりますが、彼らの“志”は別のところに。その表情からは“佐賀戦争”への恨みが見て取れます。
「力で奪われた過去の誇りは、力で奪い返す」想いを持つ者たちだったのです。
――青年の傍にいる“知人”の冷たい視線。
「佐賀を再び“県”に戻しましょう!」とビラ配りをしていた、青年を時に警察から逃がしたり、面倒を見ていた大人な感じの若者です。
彼の正体は、佐賀で士族の動向を見張る「政府の密偵」だった様子。
百崎青年の仲間たちは、リーダーであるはずの青年に断りなく、要人襲撃に向けての情報を収集。計画は実行段階に移り、集団が武装して夜道を進む時…
――集団の眼前に現れる、青年の“知人”。
政府密偵としての正体を表した“知人”は、恐るべき剣の腕前で青年の仲間を次々と討ちます。こうして、武力行使の計画は未遂に終わります。
不穏な気配に駆け付けた青年は、仲間たちの悲劇と知人・伊東の“裏切り”に驚愕します。そして“知人”の振るう刃は青年にも迫り…
――その時、刃を遮ったのは“ゆうぎり”。
楽器に仕込んだ刀で、斬撃を受け止めます。
「“ゆうぎり”姉さん。ものすごく…強いんですけど。」
…失礼、これはテレビの前の私の感想です。武装した集団を一掃する腕前の剣客が相手。武術の腕が立ちそうな描写はありましたが、ここまでとは。
――しかも、腕が立つだけではありません…
放送開始から10分ほど経過した時点。今後の展開を予見したか「伝説の花魁(おいらん)」だった“ゆうぎり”が、ある大物たち(※)に手紙を送る場面。
…“さがレトロ館”に似た感じの郵便局で手紙を差し出しています。

※左から大隈重信、副島種臣。一番右端が大木喬任(江藤新平と話している)、初稿から訂正しました。
―――“ゆうぎり”が送った、3通の手紙。
手紙の宛先となった3人の当時の動向についても、補足を試みます。
①“政変"で追い落とされても政党や大学を創設し、近代化に挑む大隈重信。
②佐賀(肥前閥)の力が低下しても、筆頭参議として踏みとどまる大木喬任。
③一時は清国を放浪するも、明治天皇の侍講(学問の師)となった副島種臣。
「これは、凄い!すごい人脈だ。」
…宛先が表示されたのは一瞬ですが、こういうところは見逃しません。
――さすがは“伝説”と呼ばれる女性。
佐賀に留まれば、百崎青年は先ほどの襲撃計画の首謀者扱いで捕らえられてしまう。“ゆうぎり”は青年に佐賀から出て、志を遂げるよう伝えます。
まるで弟を見守る姉の愛にも似た動きを見せる…まさに“ゆうぎり”姉さん。青年が行く道は「“佐賀の賢人”たちが誇りに賭けて守ってくれる」と託したようです。
そして立場は違えど、同じ気持ちに傾いていく者が1人。政府密偵の正体を表した知人・伊東は、雪の峠道を進む青年の後を追います。
――深く雪の積もった、三瀬の峠道。
粋にキセルを吹かして、花魁(おいらん)の矜持を見せるかのような“ゆうぎり”。
離れた間合いから刀を抜き合わせる伊東と“ゆうぎり”。一瞬の差、“ゆうぎり”の斬撃が届いた様子で、伊東は地に倒れます。
…いや、最初から斬られるつもりだった様子。ここ数年間、青年の傍に知人として居た伊東は、そのまっすぐな気持ちに次第に惹かれていたようです。
――「悪いな…、とんだ“貧乏くじ”を押し付けちまって…」
知人・伊東から“ゆうぎり”への最後のセリフが泣かせます。ここまでの2人の動きで、政府の密偵・伊東を斬った“ゆうぎり”が騒動の罪を被るのでしょう。
…陸軍の追っ手は、雪道のすぐそこまで来ているようです。おそらくは、「佐賀を取り戻したい」青年を見守ってきた両者が、即興で打った“芝居”。
あるいは青年が語り続けた「新しか“佐賀”」への想いに共鳴してしまった伊東と“ゆうぎり”の2人が出した答え。

――そして、現代。令和の時代に…
あるバーの片隅に置かれた、青年と“ゆうぎり”、知人・伊東の3人が揃った古写真。現世に蘇った“ゆうぎり”の手元には、青年から贈られた赤い櫛(くし)。
…異色の“アイドル系アニメ”のはずが、何とも泣かせる演出。この話を見ると、『大河よ共に泣いてくれ』という主題歌タイトルに妙な説得力を感じます。
「公式な記録が無い事件の数か月後、“佐賀県”が復活する」という構成。これも上手い!絶妙なところがフィクションでつながる…今回はとくに感動しました。
『青天を衝け』の新キャストへの感想も途中ですが、今週末の『ゾンビランドサガ リベンジ』について書きます。
佐賀を舞台にしたアニメで、明治時代の話を描かれると“フィクション”でも反応せずにはいられないようです。ちなみに、この記事の続きになります。
〔参照:
物語の筋書きに関する情報(いわゆるネタバレ)を含みますので、録画された方は視聴後にご覧ください。
――話の題材は、明治期に地図上から消滅した「佐賀県」。
実は明治四年にも一度「伊万里県」に改称していますが、この時は“合併”に伴う調整の要素もあったようで、1年と経たずに「佐賀県」に戻ったようです。
物語の背景は、隣県に合併され「佐賀県」が“消滅”した、明治九年~十六年(1876年~1883年)の時期。
…佐賀の“復県運動”を志し、道行く人に「“佐賀”を取り戻そう」と訴える百崎(ももざき)という青年を軸として進むストーリーでした。
――すごく健気でひたむきに頑張る青年。
活動の途上で、かつて「伝説の花魁(おいらん)」と呼ばれた女性“ゆうぎり”と、出会って親しくなり、その応援を受けていきます。
ほどなく青年のもとには「佐賀を取り戻そう」とする仲間が集まりますが、彼らの“志”は別のところに。その表情からは“佐賀戦争”への恨みが見て取れます。
「力で奪われた過去の誇りは、力で奪い返す」想いを持つ者たちだったのです。
――青年の傍にいる“知人”の冷たい視線。
「佐賀を再び“県”に戻しましょう!」とビラ配りをしていた、青年を時に警察から逃がしたり、面倒を見ていた大人な感じの若者です。
彼の正体は、佐賀で士族の動向を見張る「政府の密偵」だった様子。
百崎青年の仲間たちは、リーダーであるはずの青年に断りなく、要人襲撃に向けての情報を収集。計画は実行段階に移り、集団が武装して夜道を進む時…
――集団の眼前に現れる、青年の“知人”。
政府密偵としての正体を表した“知人”は、恐るべき剣の腕前で青年の仲間を次々と討ちます。こうして、武力行使の計画は未遂に終わります。
不穏な気配に駆け付けた青年は、仲間たちの悲劇と知人・伊東の“裏切り”に驚愕します。そして“知人”の振るう刃は青年にも迫り…
――その時、刃を遮ったのは“ゆうぎり”。
楽器に仕込んだ刀で、斬撃を受け止めます。
「“ゆうぎり”姉さん。ものすごく…強いんですけど。」
…失礼、これはテレビの前の私の感想です。武装した集団を一掃する腕前の剣客が相手。武術の腕が立ちそうな描写はありましたが、ここまでとは。
――しかも、腕が立つだけではありません…
放送開始から10分ほど経過した時点。今後の展開を予見したか「伝説の花魁(おいらん)」だった“ゆうぎり”が、ある大物たち(※)に手紙を送る場面。
…“さがレトロ館”に似た感じの郵便局で手紙を差し出しています。
※左から大隈重信、副島種臣。一番右端が大木喬任(江藤新平と話している)、初稿から訂正しました。
―――“ゆうぎり”が送った、3通の手紙。
手紙の宛先となった3人の当時の動向についても、補足を試みます。
①“政変"で追い落とされても政党や大学を創設し、近代化に挑む大隈重信。
②佐賀(肥前閥)の力が低下しても、筆頭参議として踏みとどまる大木喬任。
③一時は清国を放浪するも、明治天皇の侍講(学問の師)となった副島種臣。
「これは、凄い!すごい人脈だ。」
…宛先が表示されたのは一瞬ですが、こういうところは見逃しません。
――さすがは“伝説”と呼ばれる女性。
佐賀に留まれば、百崎青年は先ほどの襲撃計画の首謀者扱いで捕らえられてしまう。“ゆうぎり”は青年に佐賀から出て、志を遂げるよう伝えます。
まるで弟を見守る姉の愛にも似た動きを見せる…まさに“ゆうぎり”姉さん。青年が行く道は「“佐賀の賢人”たちが誇りに賭けて守ってくれる」と託したようです。
そして立場は違えど、同じ気持ちに傾いていく者が1人。政府密偵の正体を表した知人・伊東は、雪の峠道を進む青年の後を追います。
――深く雪の積もった、三瀬の峠道。
粋にキセルを吹かして、花魁(おいらん)の矜持を見せるかのような“ゆうぎり”。
離れた間合いから刀を抜き合わせる伊東と“ゆうぎり”。一瞬の差、“ゆうぎり”の斬撃が届いた様子で、伊東は地に倒れます。
…いや、最初から斬られるつもりだった様子。ここ数年間、青年の傍に知人として居た伊東は、そのまっすぐな気持ちに次第に惹かれていたようです。
――「悪いな…、とんだ“貧乏くじ”を押し付けちまって…」
知人・伊東から“ゆうぎり”への最後のセリフが泣かせます。ここまでの2人の動きで、政府の密偵・伊東を斬った“ゆうぎり”が騒動の罪を被るのでしょう。
…陸軍の追っ手は、雪道のすぐそこまで来ているようです。おそらくは、「佐賀を取り戻したい」青年を見守ってきた両者が、即興で打った“芝居”。
あるいは青年が語り続けた「新しか“佐賀”」への想いに共鳴してしまった伊東と“ゆうぎり”の2人が出した答え。
――そして、現代。令和の時代に…
あるバーの片隅に置かれた、青年と“ゆうぎり”、知人・伊東の3人が揃った古写真。現世に蘇った“ゆうぎり”の手元には、青年から贈られた赤い櫛(くし)。
…異色の“アイドル系アニメ”のはずが、何とも泣かせる演出。この話を見ると、『大河よ共に泣いてくれ』という主題歌タイトルに妙な説得力を感じます。
「公式な記録が無い事件の数か月後、“佐賀県”が復活する」という構成。これも上手い!絶妙なところがフィクションでつながる…今回はとくに感動しました。
2021年06月04日
「新キャストを考える①」(“明治の父”の1人)
こんばんは。
5月27日に発表された、大河ドラマ『青天を衝け』の新キャスト。非常に個性的な3人の役者さんで、気になる人物が配役されています。
――さて、1人目の新キャスト。
江戸幕府・勘定奉行の小栗忠順(おぐり ただまさ)。「上野介(こうずけのすけ)」の名でも知られます。
演じるのはNHKでは『みんなで筋肉体操』でお馴染みの武田真治さん。
小栗さまは、1860(万延元)年。幕府の使節団としてアメリカに渡った方。海外で造船所など進んだ近代産業を目にして、世界一周のうえで帰国します。
――私が見たい「幕末佐賀藩の大河ドラマ」“本編”では…
第14話「遣米使節」で、この1860年の使節団を題材にしました。
〔参照(後半):第14話「遣米使節」⑬(アメリカに行きたいか!)〕
使節団に同行した小出千之助や川崎道民など佐賀藩士の視点で書きますので、幕府の“目付”である小栗さまの活躍は、まだ描けていなかったと思います。
ちなみに第16話「攘夷沸騰」では、外国奉行の立場で登場予定にしています。

――“開国”の当時から、問題になっていた…
日本と外国との金銀の交換比率の差で、国内から大量の金が流出しました。小栗はアメリカで“近代”に驚く一方で、通貨の外交交渉も行ったそうです。
アメリカへの出発時点、幕府の大老は井伊直弼。小栗忠順の優秀さを知って、使節団に抜擢を判断します。
“桜田門外の変”を描くとき、命を落とすことを悟った井伊さまが「世界を廻って来た者」を想う場面を表現しました。
〔参照(終盤):第15話「江戸動乱」⑮(雪の舞う三月)〕
――この時、井伊が期待をした人物…
“近代化”に突き進む佐賀への期待を感じさせつつも、やはり直接的には「幕府側で近代化を進める小栗忠順」が念頭にあるだろう…という感覚で書きました。
実際、小栗は帰国してから凄い活躍を見せてます。
幕府の財政再建と紙幣発行、洋式軍制の整備、製鉄所や造船所の建設。“総合商社”(兵庫商社)も計画し、その実現は“三井”に引き継がれたようです。
ちなみに『青天を衝け』で井伊直弼を演じた岸谷五朗さんが、主役・小栗忠順を演じたドラマがあったとか…見たかった。

――そして、あの方も小栗さまを大絶賛。
「明治の近代化は、ほとんど小栗忠順の模倣に過ぎない」と。大隈重信は、そこまで評価したようです。
たしかに小栗が幕府で行った功績は、明治の新時代に引き継がれています。『青天を衝け』でも、渋沢栄一に大きい影響を与える役回りだとか。
――戊辰戦争の際、小栗忠順は新政府軍との対決を主張。
小栗には勝算がありました。敵の退路を完全に断ち、袋叩きにできる作戦が。しかし、幕府は戦闘を回避。小栗の意見は通りませんでした。
新政府軍の参謀たちは、小栗が立案していた作戦を知った時「この作戦を実行されたら、命が無かった…」と肝を冷やしたようです。
あまりの切れ者で恐れられたのか、小栗は罪状が不明瞭なまま処刑されます。
――先ほど、チラッと登場した大隈重信。
小栗忠順を絶賛する大隈。実は小栗の娘を、明治期に大隈家が保護します。これは大隈の妻・綾子が、小栗の親戚筋(いとこ)だったためだそうです。
最期まで幕府を裏切らず、忠誠を尽くして近代化に当たった小栗忠順。
「筋肉は裏切らない…」が決めゼリフの番組の主役・武田真治さんが、どんな演技を見せてくれるか楽しみです。
5月27日に発表された、大河ドラマ『青天を衝け』の新キャスト。非常に個性的な3人の役者さんで、気になる人物が配役されています。
――さて、1人目の新キャスト。
江戸幕府・勘定奉行の小栗忠順(おぐり ただまさ)。「上野介(こうずけのすけ)」の名でも知られます。
演じるのはNHKでは『みんなで筋肉体操』でお馴染みの武田真治さん。
小栗さまは、1860(万延元)年。幕府の使節団としてアメリカに渡った方。海外で造船所など進んだ近代産業を目にして、世界一周のうえで帰国します。
――私が見たい「幕末佐賀藩の大河ドラマ」“本編”では…
第14話「遣米使節」で、この1860年の使節団を題材にしました。
〔参照(後半):
使節団に同行した小出千之助や川崎道民など佐賀藩士の視点で書きますので、幕府の“目付”である小栗さまの活躍は、まだ描けていなかったと思います。
ちなみに第16話「攘夷沸騰」では、外国奉行の立場で登場予定にしています。
――“開国”の当時から、問題になっていた…
日本と外国との金銀の交換比率の差で、国内から大量の金が流出しました。小栗はアメリカで“近代”に驚く一方で、通貨の外交交渉も行ったそうです。
アメリカへの出発時点、幕府の大老は井伊直弼。小栗忠順の優秀さを知って、使節団に抜擢を判断します。
“桜田門外の変”を描くとき、命を落とすことを悟った井伊さまが「世界を廻って来た者」を想う場面を表現しました。
〔参照(終盤):
――この時、井伊が期待をした人物…
“近代化”に突き進む佐賀への期待を感じさせつつも、やはり直接的には「幕府側で近代化を進める小栗忠順」が念頭にあるだろう…という感覚で書きました。
実際、小栗は帰国してから凄い活躍を見せてます。
幕府の財政再建と紙幣発行、洋式軍制の整備、製鉄所や造船所の建設。“総合商社”(兵庫商社)も計画し、その実現は“三井”に引き継がれたようです。
ちなみに『青天を衝け』で井伊直弼を演じた岸谷五朗さんが、主役・小栗忠順を演じたドラマがあったとか…見たかった。
――そして、あの方も小栗さまを大絶賛。
「明治の近代化は、ほとんど小栗忠順の模倣に過ぎない」と。大隈重信は、そこまで評価したようです。
たしかに小栗が幕府で行った功績は、明治の新時代に引き継がれています。『青天を衝け』でも、渋沢栄一に大きい影響を与える役回りだとか。
――戊辰戦争の際、小栗忠順は新政府軍との対決を主張。
小栗には勝算がありました。敵の退路を完全に断ち、袋叩きにできる作戦が。しかし、幕府は戦闘を回避。小栗の意見は通りませんでした。
新政府軍の参謀たちは、小栗が立案していた作戦を知った時「この作戦を実行されたら、命が無かった…」と肝を冷やしたようです。
あまりの切れ者で恐れられたのか、小栗は罪状が不明瞭なまま処刑されます。
――先ほど、チラッと登場した大隈重信。
小栗忠順を絶賛する大隈。実は小栗の娘を、明治期に大隈家が保護します。これは大隈の妻・綾子が、小栗の親戚筋(いとこ)だったためだそうです。
最期まで幕府を裏切らず、忠誠を尽くして近代化に当たった小栗忠順。
「筋肉は裏切らない…」が決めゼリフの番組の主役・武田真治さんが、どんな演技を見せてくれるか楽しみです。