2020年11月06日

連続ブログ小説「旅立の剣」(3)流れる景色を

こんばんは。
本シリーズでは、1年ちょっと前の話をお送りしています。

2019年10月金曜日佐賀駅到着から30分ほどが経過。
時刻は、午前11:00を回った。


――場所は、佐賀駅前バスターミナル。

私は“早津江”行きのバスを待っていた。
佐賀は故郷だが、いまの私には“遠征”である。

そのため、私は荷物を背負って移動する。
目的地に向かうバスは30分に1本程度だ。



――各地行きのバスが乗り場を周回する。

ターミナルという名に、ふさわしい光景。
待ち時間に、次からの行動を算段する。

私が“早津江”に向かうのは、佐野常民足跡をたどるため。
佐賀藩が、近代化先駆けだったことが体感できるはずだ。


――バスの車窓に流れていく景色

私の目に写る景色は、大都市圏とは異なっていた。
沿道が“栄えている”と言い張るのは強弁だろう。

だが、何やらホッとする感覚がある。
この落ち着きを保ったまま、佐賀が力を取り戻す日を想った。


(続く)

〔関連記事(写真):「望郷の剣2」