2020年05月09日

「望郷の剣2」

こんばんは。

お読みいただいている皆様、第9話和親条約」いかがだったでしょうか。なるべく海外の情勢も折り込もうと試みました。

もともと”本編”は“史実に着想を得たフィクション”として構成しておりますが、「実は、こういう展開だったかもしれない…」という可能性を残したい願望もあります。

そのため、情報の取捨選択で、迷うことも多いです。
時々思うのですが、もう少し世界史も勉強しておけば良かった…いや、全般的にもっと勉強しておくべきでした。

幕末佐賀藩士たちの足跡を追うと、そう思わずにはいられません。


――さて本編はお休みで、息抜きの企画です。



ありふれた日常の風景を、むりに幕末っぽく描きます。

佐賀のプレゼンス(存在感)を高めるため、消費行動を通じて戦う、現代佐賀藩士(?)のお話です。


――新型コロナの拡大により、緊張感の増した日々の買い物。私は近隣のスーバーに出向く。

私が外出自粛に備え、迅速に棚より商品の選定を行っていた。そこで、目に留まったがある。

定番でない品”が陳列される棚。季節物や新商品などを扱う場所である。

その最上段に、佐賀銘菓丸ぼうろ」が姿を見せた。


――この新型コロナ蔓延(はびこ)る、世の荒波を乗り越え、私の眼前に現れた“丸ぼうろ”。

遥々と佐賀からの道のりを超えてきたと思うと感慨ひとしおである。

「おぉ!“丸ぼうろ”ではないか。久しいのう!」
…と、声をかけるほどまでは、の妄想はひどくはない。

しかし私は同時に、これを好機と判断した。
手持ちの買い物カゴに、おもむろに“丸ぼうろ”の大袋3つを追加したのである。


――「これはお買い得だ!ぜひ、買うべきだ!」私の躊躇のない背中は、そう語ったらしい。

私の行動に引っ張られるように、他のお客が“丸ぼうろ”を手に取った。そして、同じように買い物カゴに入れたのである。

私は想った。
「これでいい。佐賀特産品売れ残りなど、あってはならんのだ。」

このような妄想とともに、戦いの日々は続いていきます。
幕末佐賀藩存在が、遍(あまね)く人々に知られ、この国が誇り取り戻すその日まで…


以上です。

佐賀菓子甘さ絶妙です。
新型コロナの騒乱が終息したら、ぜひ佐賀甘味も食べ歩きたいものです。
  


Posted by SR at 20:09 | Comments(0) | 「望郷の剣」シリーズ