2019年12月27日

「江藤新平」(賢人その6)<後編>

こんばんは!

江藤新平様の人物紹介編の後編をお送りします。

<基礎情報>

・超高速で近代司法制度を確立。国民のための司法という姿勢を貫く。

国学洋学漢学の全てに高い教養。しかも論理的で議論も隙なし。

身分に関らず、人材を登用。逆に大物でも不正を起こせば許さず。



<エピソード>

佐賀脱藩し、幕末京都で情勢を分析。公家長州藩士と接触。
 幕府や諸藩の軍事力で攘夷は不可能で、西洋に学ぶべきと説く。

京都で培った人脈を活かし、佐賀藩新政府軍への合流を先導。
 幕府が江戸開城する際、今後の行政や裁判に必要な書類を収集。

・司法制度だけでなく、廃藩置県の手順を練り、立法機関も整備。
 大学教育の混乱も10日程度で解決し、教育分野は大木喬任に託す。

 
<キャラクター>

下級藩士の出身で、貧乏な苦学生。佐賀藩校・弘道館の仲間と学ぶ。
 枝吉神陽の門下で才能を磨く。先進的な価値観を持つ人物に成長。

明治政府の主要人物が海外視察で留守中、日本の近代化を一気に進展。
 正義感と才能が警戒され、佐賀戦争(佐賀の乱)の悲劇につながる。

・溢れる才能行動力。明晰な頭脳と巧みな弁舌。実はの腕もたつ。
 周囲の好悪の感情に気づかない欠点あり。弱者への視線は常に優しい。


※佐賀城・鯱の門。”佐賀戦争”の弾痕が残る。

<象徴的な“お言葉”>

――苦学生だった江藤。藩校の食費を払うのにも事欠く。空腹に耐えつつ学問を磨く。
「知恵は空腹より生ずる!しかし…腹が減った。」

大隈さんの家に行って“八太郎くん”に勉強教えたら、食事が出ますよ。たぶん。


以上が、江藤 新平様についての報告です。

江藤先進性は、明治に入ったときから“国民のための司法”を目指している点や“近代国家の程度は女子の教育で決まる”との言葉にも見出せます。 

 最期が悲劇的過ぎましたが、江藤は“ヒーロー”と言ってよいと思っています。突出した才能と強すぎる正義感。やや空気が読めてないところが、魅力的な人物です。
 
 一言でいうなら“才気溢れる立法家”でしょうか。そんな“よか男江藤新平について、もっと語りたいのですが、今日はこの辺にしておきましょう。  


Posted by SR at 23:34 | Comments(0) | 人物紹介編(C)