2019年12月12日

STEP3(A):明治を開く者たち<前編>

――人間は希望によって生活している。希望そのものは人間の命である――

さて、急に始まってしまいましたが、本日はいかがお過ごしですか。
日中のお仕事などは、うまく行きましたでしょうか。

今回は、幾多の“失敗”を重ね、冒頭の“名言”に至った人。

大隈 重信様からご紹介します。


写真左側です。

立ち姿にて拳を握りしめる姿。
なんか若い感じがしますよね。

実は、このシリーズで紹介する賢人の中では、最年少なのです。
晩年まで活躍なさったので、ご年配のイメージが付いている方も多いと思います。

しかし、この青年は一言で表せば「ちゃっかり者の末っ子」なのです。

・母が勉強部屋を“居眠り防止”仕様に改造する教育ママ。

・かなり年上の姉が2人いる。要領のいい“弟キャラ”を確立。

・大隈家は“勉強ができる先輩”の溜まり場。

調べれば、調べるほどポジティブで楽しい人です。
…それなりに周囲を振り回してるので、「いや、大変な人です!」って反論はあるかもですが。


そして、写真右側の人
振り回された(?)先輩の1人です。
杖を持って座っている、いかにも賢そうな方。

副島 種臣様です。

前回、ご紹介した枝吉 神陽先生の実弟。
佐賀藩随一の秀才との呼び声も高いものの、兄貴の“天才ぶり”に圧倒され、劣等感を持ちます。

しかし人望が厚いので、副島が絡んでいると周囲の信頼度がグッと上がります。

ここで先ほどの“弟キャラ”大隈くんの出番です。
副島先輩!長崎に英学校つくりたいんですけど~」
大隈くんは続けます。
「僕じゃ、若すぎて責任者になれないんですよね~」

副島先輩も応じます。
「そうだな、もはや蘭学というより英学の時代だな」

こうして、大隈くんは自分の勉強したいことに副島先輩を担ぎ出します。

佐賀藩の方も
「まぁ、副島が責任者なら良いか」ってな感じになりました。

こうして2人は幕末の最先端地域・長崎で活動します。
現地で佐賀藩の英学校を立ち上げ、英語からアメリカ合衆国憲法(!)まで学びます。

これが明治新時代の外交財政を担当する能力につながっていきます。
副島の外交・大隈の財政での活躍は、またあらためて。  


Posted by SR at 21:00 | Comments(0) | 構成編(P)