2021年09月18日

「新キャストを考える⑤」(奥様も出演します)

こんばんは。
異様な進路を取った台風14号でしたが、佐賀晴天を取り戻せたでしょうか。

さて先週、大河ドラマ青天を衝け』の江藤新平キャスト発表を語りました。
〔参照:「新キャストを考える④」(“絶望”を越えて行け)

しかも、どうやら次回(第27回)からは、待望の大隈重信の登場もあるようです。これは楽しみになってきました。



――「四万両の利ば、蓄えた!?」

先週次回予告で聞こえた大隈重信〔演:大倉孝二〕のものと思われるセリフ

通貨を“”と定めるなど、明治新政府会計財務などお金の算段が絡めば大隈の姿あり…という状況ですから、この辺り『青天を衝け』でも期待できそう。

渋沢栄一〔演:吉沢亮〕をどう新政府に引っ張り込むか、『青天を衝け』での大隈の動向から目が離せそうにありません。


――8月の新キャスト発表では…

発表済だった大隈重信に続き、その奥様役のキャスティングが判明しました。
https://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/2000/453042.html(外部サイト)

その名は大隈綾子〔演:朝倉あき〕。NHK公式サイトにも、この二人は再婚同士だとか、かなり細かく情報が出ています。

演じる朝倉あきさんのイメージですが、「勤勉だが秘密を抱えている」ような役で見かけることがあり、演技力の高い女優さんだと考えています。



――大隈重信の妻として、明治を生きた女性。

大隈三井子は、“女丈夫”とも言われた元気な女性でしたが、綾子も、まさに“新時代を生きる女性”でした。大隈を支えながら、明治期に活躍します。

当時、強まる“西洋かぶれ”の空気感。皆が無難に洋装で出席する行事でも、堂々と和装で振る舞うこともできる。自ら考えて、行動する女性だったようです。

また、大隈が大臣への就任を渋った時に、家の奥で一瞬で説得して戻ってきた事もあるとか。「いったい何を言ったんだろうか…?」と、興味のあるところです。


――政治家・大隈重信を語るとき。

大隈私宅には様々な人が集まり、議論を交わして、政策を形作っていきます。家を仕切る綾子の力量。その存在が、大隈重信力の源泉となります。

この辺りの活躍は『青天を衝け』の脚本家・大森美香さんが、同じく担当したNHKの朝ドラあさが来た』でも、少し描かれたようですね。

同番組では、たしか松坂慶子さんが“大隈綾子”を演じていました。ある場面で、大隈家が女子の学校を作るための活動拠点のようになっていたと記憶します。
〔参照(③):「“女性の活躍”をどう描くか?」(関係性①)



――そして『青天を衝け』版・大隈綾子役への期待。

キャストの女優・朝倉あきさんですが、2017年大河ドラマおんな城主直虎』にも“高瀬”という役で出演されていました。

この“高瀬姫”が複雑な役で、もともと主人公・井伊直虎〔演:柴咲コウ〕の許婚だった、井伊直親〔演:三浦春馬〕の隠し子の立場。
〔参考(同作の関連)「心に引っかかること」

生まれ故郷の信濃(長野)で、武田氏からスパイの役目を背負わされた過去があるが、明るく働き者の娘として生きていく。

しかも、少女時代は別の女優さんが演じていて強い印象を残している…という状況。それを途中から引き継ぐという難しい役回りでした。


――その“朝倉あき”さんが、今回の役で背負う設定。

大隈綾子幕府旗本の娘で、実は小栗忠順従妹(いとこ)にあたります。

小栗〔上野介〕といえば、幕府遣米使節に抜擢されて、海外への見聞を広め、外国奉行勘定奉行を歴任。『青天を衝け』では武田真治さんが演じました。

新キャスト発表時に特集しましたが、近代化の功績に再評価が進む人物です。
〔参照:「新キャストを考える①」(“明治の父”の1人)

大隈綾子は「大隈重信奥様」というだけでなく、幕府側から“近代化の志”を受け継ぐ1人という描き方もあるかもしれません。注目しています。





  


Posted by SR at 20:49 | Comments(0) | 「大河ドラマ」関連