2020年04月23日

「望郷の剣」

こんばんは。第8話黒船来航」はいかがだったでしょうか。

ちなみに今日は“本編”ではありません。
文章の練習として、かなりふざけていますので、あまり熱心にお読みいただかなくても…

新型コロナウイルスにより一時帰藩が叶わない、ある佐賀藩士(?)の物語です。

「ついに“ブラックモンブラン”も、最後の1本か…」


――私は数か月前、近所のスーパーの九州物産展で入手したアイスバーを見つめていた。

佐賀から遠い“脱藩の地”で「竹下製菓のアイス」を見つけた私。
ブラックモンブラン”と“ミルクック”の豪奢な詰め合わせである。

私は躊躇なく品物を手に取り、人の少ないレジに向かった。
アイスバーの持ち帰りは時間との勝負である。


――それは、佐賀県小城市の工場で生産された品だった。

私が希少な価値を見出した、この品物。佐賀市内で購入することはたやすい。
現在では、ウェブショッピングで取り寄せることすら可能である。

…しかし、それでは風情が無さすぎる。
私は冷凍庫で大事に保管したアイスバーを1本ずつ消費していた。


――私は一時帰藩の際、このアイス界の至宝“ブラックモンブラン”を潤沢に揃える施設を見た。

佐賀バルーンミュージアムの1階にある「佐賀工房」のショップである。
しかも冷凍庫には“ストロベリー”や“抹茶”味のブラックモンブランまで備える様子だ。

私から見れば、“黄金郷”に等しい品揃えだった。


――しかし行程に余裕のなかった私は思った。「この場には、次の帰藩の際に立ち寄るべし」と。

しかし年が明け、新型コロナウイルスが猛威を奮う。
疫病”の蔓延が高い壁となって、私と佐賀との間を隔てたのである。


――愕然と膝をつく私。しかし…

誰かの声が聞こえたような気がする。
あきらめるな!まだ“ミルクック”が3本も残っているではないか!」

「その、お声はもしや…!」
私は、遠く西の空を見遣ったのである。


…以上です。着地点のよくわからない文章ににお付き合いいただいた方。ありがとうございます。

たぶん、私は皆様より感染リスクの高い地域におります。
そのため、残念ながら佐賀への帰藩を自粛しているところです。

皆様も充分にお気をつけて。  


Posted by SR at 21:57 | Comments(0) | 「望郷の剣」シリーズ