2022年12月27日
「“鎌倉殿”に学んでみる(総論編)」
こんばんは。
今年(2022年)の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。どう形容すべきか…私にも深い感銘を残しました。12月29日午後は、総集編の放送予定もあるようです。
きっと名作として語り継がれそうな「大河ドラマ」ですので、まとめて振り返っておくことにします。
――まず、この作品で印象に残った、3項目を語ります。
一応、私が書く“本編”は「幕末佐賀藩の大河ドラマが実現したら、こんな感じで見たい!」という趣旨のものです。
ならば「実際の大河ドラマで良いと思った展開は、とても参考になるはず!」という視点で考えます。
ちなみに観る人それぞれに良かった場面はあると思いますので、以下は私の個人的な感想です。

――(1)入れ替わりは激しいが、印象の強い登場人物
殺伐とした源平合戦から鎌倉幕府の創設期が舞台のため、とにかく登場人物が、次々に現れては消えます。もはや、生き残った人はすごい…という感覚。
ただ、それぞれの命尽きる瞬間までに、とても生き様が表現されていて…
・武士の世への志を弟・義時に託した、北条宗時〔演:片岡愛之助〕
・旧来の坂東武士の代表格だった、上総広常〔演:佐藤浩市〕
・妻を想う気持ちで嵐まで呼んだ、阿野全成〔演:新納慎也〕
…このあたりが、その場面の映像とともに、すぐ思い浮かびます。
登場から数回で退場する脇役でも、散り際を印象に残すことも多い同作。
佐賀の“葉隠”の教えではないですが、その最期でどう生きたかを示す。ある意味、「武士道とは、死ぬことと見つけたり…」という作り方に感じます。
――(2)諸説ある展開を、様々な解釈で見られる脚本
鎌倉時代など中世の歴史には、あまり興味が強くなかった私ですが、物語で、ここまで面白く見せられると興味も湧きます。
「北条氏の視点で鎌倉初期を、こう描くか…」と感嘆することしきりでした。

鶴岡八幡宮での、幕府三代将軍・源実朝〔演:柿澤勇人〕への襲撃事件は、その伏線の張り方まで含めて見入ってしまいました。
この結末に行き着く計算で、源仲章〔演:生田斗真〕のキャラクターが描かれていたのか…
あとで史実とされる内容と、ドラマ上での事件の経過を見比べると、ゾッとするような要素もありました。
歴史を描くうえで殺伐とし過ぎた内容を、どう現代のドラマとして表現するか。とても、勉強になりますね。
――(3)重い物語の中で、次々に現れる面白ポイント
ここは、私がまったく真似できなさそうな部分だったので、いち視聴者として…ただ笑ってました。
三谷幸喜さんは、喜劇が得意な脚本家というイメージがあります。個人的に、しばらく笑いのツボに入ってしまった内容も、3つほど語りたいと思います。

○その1.三浦義村〔演:山本耕史〕のセリフ
二代将軍・源頼家〔演:金子大地〕が、典型的な武闘派の坂東武士の2人に、北条時政〔演:坂東彌十郎〕との戦を命じます。
なぜ、この2人が選ばれたのか。三浦義村が、その和田義盛〔演:横田栄司〕と仁田忠常〔高岸宏行〕を評した一言。
「2人とも、ばか…場数(ばかず)を踏んでいる。」
「考えるより動く」感じのこの2人は、とても見ていて楽しいキャラクターでした。
たしか当事者の1人、和田義盛がいる場面でのセリフで、“ばか”で止めずに“場数”と言い換えるのに、三浦義村の要領の良さを感じます。
切れ者で腕も立つだけに、どこか人を見下したような態度をとることも多かった三浦義村。このセリフを持ってくると映えますね。
○その2.源頼家〔演:金子大地〕のセリフ
北条時房〔演:瀬戸康史〕にも、熱心に蹴鞠(しゅうきく)を教えていた、平知康〔演:矢柴俊博〕。
二代将軍・頼家が蹴鞠を辞め、お役御免を告げられます。頼家の放り投げた鞠は、井戸に向かって飛んでいき…

蹴鞠の先生なので、鞠を見捨てられなかった、平知康。体勢を崩し、井戸の底へと落ちそうになり、かろうじてしがみつく。
ここでは井戸に落ちた知康を助けようとする頼家。その場にいた北条義時〔演:小栗旬〕とともに、「縄のようなものを探せ」と大騒ぎをします。
その次の瞬間に、目当てものを見つけて一言。
「縄のようなものは無いが、縄があったぞ!」
○その3.北条時房〔演:瀬戸康史〕の呼称
元の名は、北条時連だった北条時房〔演:瀬戸康史〕。当時の“鎌倉殿”の二代将軍・源頼家から「時房(ときふさ)」の名を与えられます。
その時の北条時政〔演:坂東彌十郎〕と、妻・りく〔演:宮沢りえ〕の反応。
妻・りくが「トキューサ!?」と、すっとんきょうな声を出すところから始まって…本人が、大真面目な顔で「時房です。」と訂正したところに、時政が追い打ち。
「トキューサ、いいと思うよ。」と満足げな表情。
…ここから始まって、後鳥羽上皇〔演:尾上松也〕まで、最終回も「トキューサ」呼びを続けていました。
――以上、記憶頼みで書いたので、おそらく不正確な記述が含まれます。
いろいろご容赦ください。そして、長くなったので、一言でまとめましょう。今年(2022年)大河ドラマ、厳しい時代の話でしたが、面白かったです。
今年(2022年)の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。どう形容すべきか…私にも深い感銘を残しました。12月29日午後は、総集編の放送予定もあるようです。
きっと名作として語り継がれそうな「大河ドラマ」ですので、まとめて振り返っておくことにします。
――まず、この作品で印象に残った、3項目を語ります。
一応、私が書く“本編”は「幕末佐賀藩の大河ドラマが実現したら、こんな感じで見たい!」という趣旨のものです。
ならば「実際の大河ドラマで良いと思った展開は、とても参考になるはず!」という視点で考えます。
ちなみに観る人それぞれに良かった場面はあると思いますので、以下は私の個人的な感想です。
――(1)入れ替わりは激しいが、印象の強い登場人物
殺伐とした源平合戦から鎌倉幕府の創設期が舞台のため、とにかく登場人物が、次々に現れては消えます。もはや、生き残った人はすごい…という感覚。
ただ、それぞれの命尽きる瞬間までに、とても生き様が表現されていて…
・武士の世への志を弟・義時に託した、北条宗時〔演:片岡愛之助〕
・旧来の坂東武士の代表格だった、上総広常〔演:佐藤浩市〕
・妻を想う気持ちで嵐まで呼んだ、阿野全成〔演:新納慎也〕
…このあたりが、その場面の映像とともに、すぐ思い浮かびます。
登場から数回で退場する脇役でも、散り際を印象に残すことも多い同作。
佐賀の“葉隠”の教えではないですが、その最期でどう生きたかを示す。ある意味、「武士道とは、死ぬことと見つけたり…」という作り方に感じます。
――(2)諸説ある展開を、様々な解釈で見られる脚本
鎌倉時代など中世の歴史には、あまり興味が強くなかった私ですが、物語で、ここまで面白く見せられると興味も湧きます。
「北条氏の視点で鎌倉初期を、こう描くか…」と感嘆することしきりでした。
鶴岡八幡宮での、幕府三代将軍・源実朝〔演:柿澤勇人〕への襲撃事件は、その伏線の張り方まで含めて見入ってしまいました。
この結末に行き着く計算で、源仲章〔演:生田斗真〕のキャラクターが描かれていたのか…
あとで史実とされる内容と、ドラマ上での事件の経過を見比べると、ゾッとするような要素もありました。
歴史を描くうえで殺伐とし過ぎた内容を、どう現代のドラマとして表現するか。とても、勉強になりますね。
――(3)重い物語の中で、次々に現れる面白ポイント
ここは、私がまったく真似できなさそうな部分だったので、いち視聴者として…ただ笑ってました。
三谷幸喜さんは、喜劇が得意な脚本家というイメージがあります。個人的に、しばらく笑いのツボに入ってしまった内容も、3つほど語りたいと思います。
○その1.三浦義村〔演:山本耕史〕のセリフ
二代将軍・源頼家〔演:金子大地〕が、典型的な武闘派の坂東武士の2人に、北条時政〔演:坂東彌十郎〕との戦を命じます。
なぜ、この2人が選ばれたのか。三浦義村が、その和田義盛〔演:横田栄司〕と仁田忠常〔高岸宏行〕を評した一言。
「2人とも、ばか…場数(ばかず)を踏んでいる。」
「考えるより動く」感じのこの2人は、とても見ていて楽しいキャラクターでした。
たしか当事者の1人、和田義盛がいる場面でのセリフで、“ばか”で止めずに“場数”と言い換えるのに、三浦義村の要領の良さを感じます。
切れ者で腕も立つだけに、どこか人を見下したような態度をとることも多かった三浦義村。このセリフを持ってくると映えますね。
○その2.源頼家〔演:金子大地〕のセリフ
北条時房〔演:瀬戸康史〕にも、熱心に蹴鞠(しゅうきく)を教えていた、平知康〔演:矢柴俊博〕。
二代将軍・頼家が蹴鞠を辞め、お役御免を告げられます。頼家の放り投げた鞠は、井戸に向かって飛んでいき…
蹴鞠の先生なので、鞠を見捨てられなかった、平知康。体勢を崩し、井戸の底へと落ちそうになり、かろうじてしがみつく。
ここでは井戸に落ちた知康を助けようとする頼家。その場にいた北条義時〔演:小栗旬〕とともに、「縄のようなものを探せ」と大騒ぎをします。
その次の瞬間に、目当てものを見つけて一言。
「縄のようなものは無いが、縄があったぞ!」
○その3.北条時房〔演:瀬戸康史〕の呼称
元の名は、北条時連だった北条時房〔演:瀬戸康史〕。当時の“鎌倉殿”の二代将軍・源頼家から「時房(ときふさ)」の名を与えられます。
その時の北条時政〔演:坂東彌十郎〕と、妻・りく〔演:宮沢りえ〕の反応。
妻・りくが「トキューサ!?」と、すっとんきょうな声を出すところから始まって…本人が、大真面目な顔で「時房です。」と訂正したところに、時政が追い打ち。
「トキューサ、いいと思うよ。」と満足げな表情。
…ここから始まって、後鳥羽上皇〔演:尾上松也〕まで、最終回も「トキューサ」呼びを続けていました。
――以上、記憶頼みで書いたので、おそらく不正確な記述が含まれます。
いろいろご容赦ください。そして、長くなったので、一言でまとめましょう。今年(2022年)大河ドラマ、厳しい時代の話でしたが、面白かったです。
Posted by SR at 23:22 | Comments(2) | 「大河ドラマ」関連
この記事へのコメント
SRさま
明けましておめでとうございます㊗️
いつも見ていただきありがとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
明けましておめでとうございます㊗️
いつも見ていただきありがとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
Posted by 多良岳に寝ころぶイノシシ
at 2023年01月01日 06:40

多良岳に寝ころぶイノシシ様
明けましておめでとうございます。何とか、年始の挨拶を先ほど記事にしたところです。
毎日投稿するのはとても真似できませんが、上手く時間のコントロールをせねばと感じることが多いです。今年もよろしくお願いします。
明けましておめでとうございます。何とか、年始の挨拶を先ほど記事にしたところです。
毎日投稿するのはとても真似できませんが、上手く時間のコントロールをせねばと感じることが多いです。今年もよろしくお願いします。
Posted by SR
at 2023年01月02日 00:04

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