2021年04月06日

「茶歌(ちゃか)ポン。」

こんばんは。
2回続けて大河ドラマ『青天を衝け』の感想です。

冒頭は渋沢栄一恋物語で展開しましたが、今回の注目は大老・井伊直弼

楽し気に自分が見た“青天”の景色を語る、栄一
キラキラした栄一を、優し気に見つめる、千代


――盛り上がる若い2人の眼前。なぜか、タヌキ(?)も現れる。

「これは、何の前振りなんだ…!?」
テレビの前で、私は困惑します。

オープニングの後、「タヌキ親父」とも揶揄(やゆ)された、徳川家康が登場。
そこで、彦根藩主・井伊直弼の渾名(あだな)が披露されます。


――井伊直弼は「茶歌(ちゃか)ポン」と呼ばれた…と。

の湯、和歌に通じた文化人井伊直弼幕府官僚からは、甘く見られます。

しかし、幕府官僚たちの思惑は外れ、井伊は大老への就任後、卓越した決断力を発揮します。の修行を積み、居合の達人でもあったのですね。

「茶歌(ちゃか)ポン。」

――“青天”で井伊直弼を、演じるのは岸谷五朗さん

私が見てみたいのは、佐賀藩主鍋島直正意気投合する“強い”井伊直弼

しかし、紹介から「茶歌(ちゃか)ポン」と愛らしい呼び名。まずは、第13代将軍徳川家定の屈折した想いから、重責を担うことになる展開で描かれました。

将軍の手ずから和菓子をいただき、その食べっぷり大老に任命された感じ。


――さて、岸谷版・井伊直弼の魅力を語ります。

周囲からの評価は低く、やや小心者という設定を強調して進みます。

通商条約調印…まさか勅許なしで調印するとは思わなかった!と驚きながらも、幕政の実務トップとして周囲からのお叱りは受け止める。

将軍継嗣問題…ひたすら「畏(おそ)れ入って」から、一橋慶喜(演:草彅剛)の様子を伺う。

慶喜が「私も次期将軍を一緒に支えよう!」と言われ、ホッと胸をなでおろす。あとで「良かった~」と、畳に寝ころぶ井伊直弼


――「なんだ!?この妙に愛くるしい井伊大老は…」

青天”の井伊は、将軍徳川家定の想いを大事にする「愚直な忠義者」という要素が強いようです。

虚弱だったがゆえに、幕臣から相手にされない将軍の悲しみ。マジメな岸谷版・井伊直弼は、全てを受け止めます。

井伊は、世を去った将軍・家定の遺志を忠実に守り、次々と大名官僚処罰。穏やかだった「茶歌ポン」とは違う姿になっていきました。


――何だか「悲しい匂いがする…」と言いたくなります。

とくに尊王攘夷派を敵に回し、もはや「赤鬼」と忌み嫌われる「茶歌ポン」。

いつになく、“良い人”設定の井伊直弼岸谷五朗さんの演技も期待以上です。来週辛い展開になりそうですが、見届けたいと思います。



タグ :大河ドラマ

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