2024年01月23日
「影の上司…?」
こんばんは。
“組織で働く”ということをするならば、切っても切れないものが「上司と部下」。
まず、現代の都会で細々と生きる、私の日常を書いてから、少しだけ幕末期の佐賀の話に入ります。
――ある夜の仕事終わり、職場の入るビルの階段にて。
「“SR”さん、お久しぶりです。」
振り返って話かけてきたのは、私が前にいた職場での部下だった。
私は、かなり彼の後方にいた。まさか、この距離で私の気配を察したのか。
「実は、この男。相当に腕が立つのではないか…」とか考えてみた。
これは、いかん。“佐賀の大河ドラマ”が、私の日常に入り込んでしまっている。早う、現代に戻らんばならんとよ。

――かろうじて現代に立ち戻り、元・上司として様子伺いをする。
「そういや、最近会ってなかったな。元気にしてる?」
私の問いかけに、彼は身体の調子はまずまずだと答えると、こう続けた。
「いま職場で、タチの悪い風邪が流行ってましてね。」
「そうか、今年もか。」
「だいぶ、咳き込んでる人もいますよ。」
以前は“コロナ禍”の影響もあったが、それなりに風邪をひく人もいた気がする。
「それは気を付けないと。」
彼の言葉に、なぜだか私は両拳を顎(あご)の前で構えた。いわゆる、ファイティングポーズというやつだ。
――何と戦おうとしているかと言えば、たぶんウイルスである。
そう、“奴ら”は姿が見えない。もし、懐(ふところ)に入られると、免疫力での勝負になるから厄介だ。
適度に距離をとって、基本の予防対策を怠らずに対処したい…、そんなメッセージが伝わるのか伝わらないのか。
「ところで、今日は寄るところがあってね。」
近場にちょっとした用事があって、ここで道を曲がる。「お疲れさまでした」と言葉をかわして、元・部下と私はここで別れた。

そして、所用が片付いてから、こう思った。
「…あれ、彼は何か言いたいことがあって、話かけてきたか。」
次に会う時には、一応、何か用があったのかは聞いておこう。
――私の日記は、ほどほどにして、少しずつ本題に近づいていく。
もう1年ぐらいも前のことで、昨年春、野球の“ワールドカップ”であるWBCが開催されていた時に、あちこちで、こんな会話があったかもしれない。
部下が「あ~あ、栗山監督みたいな上司がいたら、僕も伸びるんだろうな。」とつぶやく。
その一方で、上司は「俺も、大谷選手みたいな部下がいれば、苦労しねぇんだけどな。」と愚痴を言う。
こういう感じの部下と上司は、私から見ると“お似合い”だと思っている。
「意外と、うまく行ってるんじゃない?」と想像するところだ。
上司も部下も、なかなか選ぶことはできないようです。たとえ組織にいなくても、周囲の人間関係も…同じようなものかもしれません。
――さて、前置きが長くなりました。ここから少しが、いつもの“本題”です。
佐賀藩をテーマにすると…今までの幕末を舞台にした大河ドラマよりも、“組織人”の物語になりそうな気がしています。

大殿(前藩主)・鍋島直正がトップとして、佐賀藩という組織を率いたのですが、もちろん組織内には、さまざまな上司・部下もいたはずです。
チャレンジとして描きたいのが、機密の任務でのつながりがあったと思われる、佐賀藩の重役・鍋島河内(直暠)と大隈重信(八太郎)。
〔参照(後半):第17話「佐賀脱藩」⑥(空の向こうのあなたへ)〕
大隈は、主に長崎で商人と深くかかわるような活動をしていたのですが、その裏で資金を用意していた人物が…
今までの“本編”では、どうして大隈重信が、明治期の近代化の原動力となり得たかが、あまり描けておらず、第20話では意識していきたいと思います。
“組織で働く”ということをするならば、切っても切れないものが「上司と部下」。
まず、現代の都会で細々と生きる、私の日常を書いてから、少しだけ幕末期の佐賀の話に入ります。
――ある夜の仕事終わり、職場の入るビルの階段にて。
「“SR”さん、お久しぶりです。」
振り返って話かけてきたのは、私が前にいた職場での部下だった。
私は、かなり彼の後方にいた。まさか、この距離で私の気配を察したのか。
「実は、この男。相当に腕が立つのではないか…」とか考えてみた。
これは、いかん。“佐賀の大河ドラマ”が、私の日常に入り込んでしまっている。早う、現代に戻らんばならんとよ。
――かろうじて現代に立ち戻り、元・上司として様子伺いをする。
「そういや、最近会ってなかったな。元気にしてる?」
私の問いかけに、彼は身体の調子はまずまずだと答えると、こう続けた。
「いま職場で、タチの悪い風邪が流行ってましてね。」
「そうか、今年もか。」
「だいぶ、咳き込んでる人もいますよ。」
以前は“コロナ禍”の影響もあったが、それなりに風邪をひく人もいた気がする。
「それは気を付けないと。」
彼の言葉に、なぜだか私は両拳を顎(あご)の前で構えた。いわゆる、ファイティングポーズというやつだ。
――何と戦おうとしているかと言えば、たぶんウイルスである。
そう、“奴ら”は姿が見えない。もし、懐(ふところ)に入られると、免疫力での勝負になるから厄介だ。
適度に距離をとって、基本の予防対策を怠らずに対処したい…、そんなメッセージが伝わるのか伝わらないのか。
「ところで、今日は寄るところがあってね。」
近場にちょっとした用事があって、ここで道を曲がる。「お疲れさまでした」と言葉をかわして、元・部下と私はここで別れた。
そして、所用が片付いてから、こう思った。
「…あれ、彼は何か言いたいことがあって、話かけてきたか。」
次に会う時には、一応、何か用があったのかは聞いておこう。
――私の日記は、ほどほどにして、少しずつ本題に近づいていく。
もう1年ぐらいも前のことで、昨年春、野球の“ワールドカップ”であるWBCが開催されていた時に、あちこちで、こんな会話があったかもしれない。
部下が「あ~あ、栗山監督みたいな上司がいたら、僕も伸びるんだろうな。」とつぶやく。
その一方で、上司は「俺も、大谷選手みたいな部下がいれば、苦労しねぇんだけどな。」と愚痴を言う。
こういう感じの部下と上司は、私から見ると“お似合い”だと思っている。
「意外と、うまく行ってるんじゃない?」と想像するところだ。
上司も部下も、なかなか選ぶことはできないようです。たとえ組織にいなくても、周囲の人間関係も…同じようなものかもしれません。
――さて、前置きが長くなりました。ここから少しが、いつもの“本題”です。
佐賀藩をテーマにすると…今までの幕末を舞台にした大河ドラマよりも、“組織人”の物語になりそうな気がしています。
大殿(前藩主)・鍋島直正がトップとして、佐賀藩という組織を率いたのですが、もちろん組織内には、さまざまな上司・部下もいたはずです。
チャレンジとして描きたいのが、機密の任務でのつながりがあったと思われる、佐賀藩の重役・鍋島河内(直暠)と大隈重信(八太郎)。
〔参照(後半):
大隈は、主に長崎で商人と深くかかわるような活動をしていたのですが、その裏で資金を用意していた人物が…
今までの“本編”では、どうして大隈重信が、明治期の近代化の原動力となり得たかが、あまり描けておらず、第20話では意識していきたいと思います。
Posted by SR at 22:34 | Comments(0) | 構成編(P)
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