2024年01月10日

「顔で笑って、肚(はら)で泣く」

こんばんは。当面の間は、本編・第20話の下書きを進めたいと思いますので、時折、佐賀県大河ドラマにかかわった雑談をします。

いつか「幕末佐賀藩大河ドラマを見たい!」と語り続けている私。

毎年の大河だけでなく、ドラマの配役を見ると、「この俳優さんが、あの佐賀賢人を演じるとどうなるかな…」とシミュレーションをしてしまう事があります。

本日は、昨年に見たドラマを前振りとして語っていきます。そもそも番組を視聴していない方にはわかりづらく、うろ覚えの事柄もありますが、ご容赦ください。

「顔で笑って、肚(はら)で泣く」

――昨年の晩秋に、NHK(月-木曜の夜 22:45~)の…

夜ドラ」の枠で、『ミワさんなりすます』というドラマが放送されていました。

筋書きは詳しく書きませんが、世界的に有名な俳優に強い憧れを持ち、映画が大好きだが、あまり生き方が上手くない女子の物語。

主人公・久保田ミワ役は、某携帯電話会社のCMでも見かける松本穂香さん。昭和期を描いたドラマでも見かけており、古風な雰囲気も出せる女優さんです。
〔参照(終盤):「“大河ドラマ” 誕生秘話を見て」

「顔で笑って、肚(はら)で泣く」
その映画大好き女子が、一生をかけて“推す”という憧れの俳優八海崇役は、堤真一さんが演じました。


――この物語が結構、面白かったのです。

真面目だが要領が良くなくて、何かと損をしてきた主人公。偶然、その俳優宅家政婦に“なりすます”機会を得て、生活が一変するという展開の話です。

主人公ミワさんは、うまく行かない現実には耐えつづけて、映画の世界だけが生きがいという設定。

「顔で笑って、肚(はら)で泣く」
彼女が画面の向こう側から見つめる、憧れの俳優を評した言葉があります。「で笑って、(はら)で泣く、そんな演技が俳優八海崇の真骨頂だ…」と。


――そのセリフを耳にした視聴者の私は…

「たぶん、そういう存在感が要りますよね…」と、妙に得心します。

私は、佐賀大河ドラマイメージしたブログを書いていますので、いざドラマを見だすと、一般的なテレビ視聴とは別の要素も入ってきます。

寂しそうに笑うときの説得力とか、活字にすれば滑稽なセリフに、深い苦悩がこもっているとか…

「顔で笑って、肚(はら)で泣く」
佐賀の大殿・鍋島直正公を表現するにあたって、使いたいキーワードが、先ほどのドラマの「顔で笑って~」の台詞に凝縮していました。


――現時点での、個人的な意見ですが、

もし、佐賀の大殿・鍋島直正役を演じてほしい俳優さんをイメージすると、このドラマで“世界的俳優”を演じた、堤真一さんが一番近い、と考えています。
〔参照(終盤):「二つの感想」

明暗二面性を上手く表現できそうで、“本編”のある場面で想定する「(じ)でござってな」という言葉も、この方なら、カッコ良く決めてくれる気がします。

一見して、ただの体調不良アピールですが、台詞に込められた想いで、全国の視聴者が涙する…そんな演技ができる俳優さんではないかと思うのです。

「顔で笑って、肚(はら)で泣く」

――ちなみに実際のテレビドラマで、鍋島直正役を演じた人と言えば、

今のところ、小日向文世さんのキャストで見た記憶があります。

これもNHKだったのですが、北海道150周年の記念ドラマとして放送された『永遠のニシパ』の終盤に少しだけ登場しました。


――明治初期に、蝦夷地に新しい名を付ける場面。

当時は大納言に任じられ、旧大名の中でも新政府中枢にいた鍋島直正公は、蝦夷地開拓長官という立場で登場します。

「顔で笑って、肚(はら)で泣く」
ドラマでの鍋島直正も、松浦武四郎〔演:松本潤〕の考案した「北海道」という名を採用し、日本の一部であることを明確にする重要な役回りでした。

小日向さんは、一瞬の登場でも「ただ者ではない」ことが示される俳優さんなので、ドラマの進行上も効果的な配役だったと思います。


――幕末の日本で、最も“世界”が見えていた“殿様”。

直正公については、近代化を引っ張った「名君中の名君」という評価もしっかりありますが、同時に国内の政治闘争から距離をおいていたことも伝わります。

諸外国の動向を見て、国内衝突を回避する」という意図だったと考えますが、周囲は「佐賀どう動くかわからない」と疑心暗鬼になっていたようです。

結果、幕末期に「大陰謀家」だとか「肥前の妖怪」とまで語られ、明治期には長生きしなかったので、風評のイメージが残ってしまったのは哀しいことです。

「顔で笑って、肚(はら)で泣く」

――本来なら、すでに数々のドラマに登場して、

様々な名優さんが演じていても不思議ではない、鍋島直正公。

きっと物語質と量が、まだ足りていないのです。この辺りは、私も“本編”を書き進める中で、いろいろな可能性を探っていきたいです。

鍋島直正役のイメージについて、ネット上で見ると大泉洋さんが適役だとか、岸部一徳さんの雰囲気だとか、人それぞれの感覚があるようです。

佐賀の名君誇りを感じる全ての人へ。貴方ならば、どんな俳優さんに演じてほしいでしょうか。








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Posted by SR at 23:03 | Comments(4) | メディア・イベント見聞
この記事へのコメント
SRさま
遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

お忙しく中々帰藩が叶わないとの由。
既にご存知かと思いましたが、今年、佐賀の役から150年を迎えるとのことで、3月15日から、佐賀城本丸歴史館で「江藤新平の視点で佐賀戦争を検証する特別展」が開催されるそうです。
私も今から楽しみにしております。
お忙しいとは思いますが、SRさまもこれに併せて是非御帰藩されてはいかがでしょうか。
Posted by 多良岳に寝ころぶイノシシ多良岳に寝ころぶイノシシ at 2024年01月11日 06:56
多良岳に寝ころぶイノシシ様
年始のご挨拶をいただき、恐れ入ります。こちらこそ、本年もよろしくお願いします。

“佐賀の役”から150年…意識はしていたのですが、本丸歴史館の特別展は把握していませんでした。
「よりによって、年度末…!」とクラクラしますが、これは見たいテーマです。

今年こそ幾度かは実行したい、佐賀への帰藩ですので、その目標の1つにしてみます。コメントありがとうございました。
Posted by SRSR at 2024年01月11日 22:07
こんばんは。
そして明けましておめでとうございます。
佐賀のことが実際に大河ドラマになるといいですね^ ^
私も密かにそれを願っています。
素晴らしい功績を残した人物がいるのに、、と思います。
それから「ミワさんなりすます」
すっかり気に入り見てましたよ。
面白かったですね、いろんな展開があり^ ^
今年もよろしくお願いします。
Posted by かよぴーかよぴー at 2024年01月11日 23:36
かよぴー様
こんばんは。本年もよろしくお願いします。
個人的に「ミワさんなりすます」は、生き方が不器用な人たちが、とても魅力的に描かれたドラマだと思って見ていました。

佐賀藩の関係者も、ドラマで言う「古いタイプの日本人」なのか、成し遂げた仕事のわりには、謙虚というかアピール下手というか…
私も一応は、同郷生まれの“後輩”ですので、微力ながら語っていきたいと思います。
Posted by SRSR at 2024年01月12日 22:11
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