2019年12月16日

「鍋島直正」(賢人その1)<前編>

本日もお疲れ様です。
忘年会の方は飲み過ぎにはお気をつけて…

さて、今回からは「人物紹介編」に入っていこうかと考えております。

主要登場人物である“七賢人”の人となりを探るのが目的ですが、
あわせて周辺の人間関係も見ていこうという企画です。

まず、第1回目は“殿”です。やはり鍋島 直正公こそトップにふさわしいでしょう。

では…

「鍋島直正」(賢人その1)<前編>

こちらは佐賀城本丸御殿です。

――本日は、お世話になります。

「殿のお傍に仕える“古川”である。案内いたすので、ついて参れ。」
古川様、お取次ぎいただき恐縮です。

「鍋島直正」(賢人その1)<前編>

…城の廊下、長っ!しかも畳敷きだし…。

「こちらで、しばし待たれよ。くれぐれも殿に失礼のないようにな。」
…はい、待ちます。

「肥前佐賀藩・第10代当主 鍋島直正様がお見えである!」
ははーっ!

苦しゅうない。面(おもて)を上げよ。
…ご尊顔を拝し奉り、恐悦至極に存じます!

「ハッハッハ…堅苦しい挨拶はもう良い。何か聞きたいことがあるのであろう。」
…では、遠慮なく。ありきたりの質問になりますが。


――ご趣味は?

「まぁ、これも仕事のようなものじゃが槍の修練かのう。」
…うわっ、想定外の筋肉質。マッスル大名!?

「殿は、槍では宝蔵院流の奥義を極めておられる。」
古川様、補足ありがとうございます。


――今後、やってみたいことはありますか?

「現在、我が藩の反射炉佐賀城下の“築地”にあるのじゃが。」
…存じています。鉄製大砲を量産していますし、長崎砲台築きまくってますよね、佐賀藩

「今度は、幕府老中・阿部正弘様から鉄製大砲を発注されてのう。」
…そうなんですか。いかほど。

50門ほどじゃな。どうやら江戸の品川に配備するらしい。」
…品川沖の“お台場”に配置するのですね。

「“築地”だけでは反射炉が足らんので“多布施”にも作った。」
…あっさり工場作っちゃいますね~!これぞ産業革命


――では、記憶に残っている出来事は?

17歳で藩主になったのだが、江戸から佐賀に向かう晴れの日にな…」

「あれは、辛ぅございました…
…殿!古川様!一体何があったんですか!?

――でも、そこまで辛いならば、別の話題でも…

良いか!では、蒸気機関の話でも良いか!?」
…殿、めっちゃ表情が明るくなりましたね。相当、好きなんですね“蒸気機関”

「そうとも、蒸気機関があればのぅ、蒸気船鉄製大砲が積み放題じゃ!」
…たしかに、大きい船も、頑丈な船も動かせますし。

異国が海のどこから攻めてきても、撃退できるのじゃ!」
…なるほど。

――気になるんですけど、お金は?資金はどうなさいますか?

「よくぞ、聞いてくれた。我が領内には、大量に櫨(ハゼ)の木を植えておる。」
ハゼノキ?何に使うのですか?

「これが灯りに使う蝋(ロウ)の原料になるのじゃ!高く売れておるぞ!
…おお、見事な殖産興業ですね。“明治”を先取り。


領民潤うことで、藩は強くなるのじゃ!」
…さすが、名君!“佐賀さいこう(最高)

「ほぅ、その“佐賀さいこう!”なる所作は何か?」
…実は私もよくわからないんですが、県が関わる催しでよく使われる、かけ声所作のようでございます。

「それも興味深いのぅ。何やらよく勉強しておくと良いぞ。」
…ははっ!

本日はお忙しいところ、ありがとうございました。



同じカテゴリー(人物紹介編(C))の記事画像
「大隈重信」(賢人その7)<後編>
「大隈重信」(賢人その7)<前編>
「江藤新平」(賢人その6)<後編>
「江藤新平」(賢人その6)<前編>
「大木喬任」(賢人その5)<後編>
「大木喬任」(賢人その5)<前編>
同じカテゴリー(人物紹介編(C))の記事
 「大隈重信」(賢人その7)<後編> (2019-12-29 19:45)
 「大隈重信」(賢人その7)<前編> (2019-12-28 19:53)
 「江藤新平」(賢人その6)<後編> (2019-12-27 23:34)
 「江藤新平」(賢人その6)<前編> (2019-12-26 22:03)
 「大木喬任」(賢人その5)<後編> (2019-12-25 22:53)
 「大木喬任」(賢人その5)<前編> (2019-12-24 22:21)

Posted by SR at 22:48 | Comments(0) | 人物紹介編(C)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。