2021年03月12日

連続ブログ小説「旅立の剣」(20)その時、これから

こんばんは。
一昨年、2019年10月。私は、“新型コロナ”という言葉も知りませんでした。

気兼ねなく“お祭り”を楽しめた日々。このシリーズでは“タイムカプセル”のように表現できたらと思います。まずは「帰らんばあの世界へ」と願いを込めて。



――当時、佐賀駅南口で工事中の現場を見かけた。

2021年現在では、すっかり馴染みお店という方もいるだろう。複合商業施設「コムボックス」の建設中の姿だ。

私は“この場所”にあった大型スーパー「西友」がお気に入りだった。佐賀駅前に、夜も遅くまで空いていた。

入院した親族の見舞いなど、佐賀市内に用事がある時の心のオアシス。郷里から遠く離れた地で「西友閉店」のを聞き、私はひどく落胆した。


――佐賀駅前に、“新たな力”が還ってくる…

「ここが、過ぎ去りし日々を…取り返してくれるかな。」
期待の目線で、建設工事中鉄骨を見つめた。

ちょうど前夜観光協会の入るビル「エスプラッツ」に立ち寄った私。そのとき、同じフロアで展示されていた“昭和の風景”の写真パネルも見ていた。
〔参照:連続ブログ小説「旅立の剣」(17)誇りを取り戻せ

かつて佐賀市の中心街が、極めて華やかだった頃の姿は、私の心を捉えた。“いま一度”見てみたい世界が増えていく。



――話は、大通りを南に歩む、朝7:55に戻る。

「すべては、第一歩からだ…」

朝の風が涼しいだった。並木道を進み、“駅前まちかど広場”に至った。
幕末期、佐賀藩で活躍した賢人たちの銅像が集う。気分が高揚する場所だ。

ブログでの情報発信を始めていなかった時期。私は「どこかでプレゼンでも試みるか…」と資料づくりを進めた。“調査”の一環で、写真も撮り溜めた。

…後にブログを始めるうえで、この行動が活きるのはご覧の通りである。


(続く)