2020年01月27日

第2話「算盤大名」①

こんばんは。

麒麟がくる」第2話も面白かったです…少し昔の大河ドラマを見ていたときの気分を感じます。

当ブログでは、私が見たい幕末佐賀藩大河ドラマのイメージをお送りしております。今回から第2話です。
45分の通常放送として、5分ほど経過したとお考えください。

①異国船打払令

――1825年。第1話より17年の時を経て。

ガツン!

走り込んだ長崎御番の侍、急ぎ足の勘定方が、出合い頭に衝突する。

第2話「算盤大名」①


「痛たたっ…やはり、お前か!曲がり角は注意しろと、いつぞやも申したよな!」
「申し訳ない!お主ら勘定方に急ぎの用があってな。」

長崎御番からの話とは不安だ。先に聞いておく。」
「公儀(幕府)から異国船打払のお触れが出た!!」

異国船打払令は「躊躇なく打払え!」との趣旨から“無二念打払令”とも言う。
とくに日本の表玄関、長崎を警備する佐賀藩にとっては重大事だった。

これで法令上は、オランダ以外の異国船は打払う義務が課されたのである。

――第1話では若侍だった2人も17年間、お役目に励み、齢を重ねていた。

今や長崎警護会計部門(勘定方)で、各々が責任ある立場である。

「何やら嬉しそうだな…。また、長崎資金をつぎ込めと申すか!」
「その通りだ!これで砲台の強化を急げと、公儀(幕府)から、ご命令が出たも同然だ。」

「…お主ら、長崎御番勘定方で何と呼ばれておるか知っておるか。」
「…存ぜぬ。」

「“金食い虫”だ!」
「概ね予想どおりだ。しかし私は負けない!なぜなら無法異国船は、義父の仇だからだ!」

「そこで私怨を持ち出すな。そんな資金の余裕があると思うか!」
この長崎御番勘定方は、旧知の間柄である。双方とも言葉に遠慮がない。

「そうだ。長崎台場について、請役様にもご説明をするのだ。」
請役様といえば…武雄の若さまか!」

勘定方の表情が変わった。

――請役さまとは、武雄領の鍋島茂義のことである。

20代前半という異例の若さで、藩政のナンバー2である請役(筆頭家老)に就任していた。

鍋島茂義蘭学好きは尋常ではない。
西洋の文物を研究し、長崎にも人脈を持っていた。

一方で、浪費の抑制には手段を選ばない。
その過激な行動は勘定方でも話題となっていた。

公儀長崎請役さま…」
勘定方は何やらつぶやき始め、計算のようなことを始めた。

「もう結論は見えた。資金繰りの根回しを始めておく。」
「恩に着る!」

こうして、佐賀藩長崎警護にはさらに出費が嵩むのである。

(続く)







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