2022年06月29日

「そこに“かもめ”は、飛ばずとも…」

こんばんは。
私がブログを始めてから2年半ばかり、それは新型コロナの拡大への警戒期と、ほぼ重なっていました。

なかなか佐賀に帰ることはかなわず、当初の計画のように現地で情報収集を行って、物語を進める目算は大きく外れてしまったのです。

そして、県内メディアによる報道も、自然には入って来ない私は、感覚的に気付かないことがあります。


――西九州新幹線も、9月の開業が間近となってきた。

私は、佐賀を走る特急に『かささぎ』という愛称が付くと聞き、意気揚々とした。『かちがらす』だと思えば、さらに佐賀らしさが増す。

しかし、その周辺情報を知った時。いや、冷静に考えればわかる事なのだが、その特急の新設は“救済策”だったことを、遅まきながら理解した。

これは「ボーッと生きてきた」帰結なのか。“佐賀大河ドラマ”を志向する身として、まさに「チコちゃんに叱られ」ても仕方のない展開である。



――なんと、気付いていなかったのだ。

長崎本線を走る、特急『かもめ』が廃止となる重大事に。大都市圏にいる私は、お気楽なことに『かささぎ』が追加されると“足し算”で考えていたのだ。

その次にあった情報が、さらに私を打ち据える。
肥前浜諫早間は、“非電化”区間になる…」

鹿島市までは電車が走るが、太良町からは汽車になることを意味するようだ。

これは厳しい。浮かれている場合では無い…と何やらムズムズとするが、この局面で私にできることは皆無である。


――この頃に見かけた『町報たら 2022年6月号』

「いきなり何を言い出すのか?」という方が大半だろう。もし、これが即座に理解できる方がいれば、佐賀県の太良町民。もしくは、縁のある方に相違ない。

ちなみに、私は『さがファンブログ』から参照した。こういうところは便利な世となっている。大事なのは、その中身である。

そのページの標題は『さが未来発見塾』。主催は佐賀新聞社とある。
https://static.saga-ebooks.jp/actibook_data/t_tara_2022_06_2022006130000/HTML5/pc.html#/page/3(『町報たら』の掲載箇所※外部リンク)


――参加者は、太良町の中学3年生。

塾生”として、その企画に参加したのは11名。言うなれば太良町の“明日”のために、7つのプランを建言していた。

多少、私が書きやすいように言葉を加除しながら記す。



その1.海中鳥居に「新たらふく館」(道の駅)を
その2.「6時間観光プラン」で滞在時間増

以下は、3.「太良ミカンアイス」を夏の名物に、4.家族向けに海のレジャーを充実、5.SNSでの魅力発信の強化、6.道の駅連携で「車での観光」を促進、7.兼業・副業で働く場所を増やす…というように続く。

なお、県内の各地域で同様の企画は開催されるが、今回は、非電化の憂き目にあう、太良町の“反撃”の物語を見守りたい。


――そして、私の目がとまったのは、“その2”だ。

6時間…観光プランだと…!?」
県内・近隣県からの行楽や、遠距離の観光客の旅プランの一部に…ということなのだろうか。

この一文は、私に発想転換を促すことになる。私は、佐賀に“帰藩”するためには、まとまった日程が要ると思い込んでいたのだ。

「そうだ、佐賀に行こう。」
まだ太良町には足を運べずとも、この“6時間観光”という象徴的なキーワードは、私にも勇気を与えたのである。


――太良町の中学生が考えた“6時間”には…

実はもっと深い意図があった。有明海の干満の差は6メートルもあって、日本一という。その満ち引き時間に合わせ、観光プランを立てるらしい。

名所・海中鳥居の前に拠点となる施設を築き、万全の体勢で待ち受けるのようだ。「月の引力が見える町」という、“異名”も映える戦術と感じさせる。


――「望みを捨てぬ者だけに、道は開けるのです。」

ふと思い出すのは、2016年大河ドラマ『真田丸』で、主人公・真田信繁(幸村)〔演:堺雅人〕が発したセリフである。

若者が考えた太良町7つの策が、功を奏することを期待したい。



特急は肥前鹿島駅で止まろうとも、肥前浜駅以降はディーゼル車が走ろうと、これからも『多良海道』の物語は、諫早を経て、長崎まで続くに違いない。

映える”使い方かはさておき、私もブログでは太良町写真を多用している。応援になるかはともかく、その辺りも近いうちに紹介したいと考えている。







  
タグ :佐賀太良町


Posted by SR at 21:49 | Comments(2) | 佐賀への道