2022年07月18日
連続ブログ小説「聖地の剣」(2)“表玄関”は工事中
こんばんは。
前回より急に始まった「聖地の剣」。“連続ブログ小説”と銘打った企画です。
第1弾のシリーズでは、2019年秋に実施した、佐賀での現地取材をベースにしていました。
その時も単なる2日間の記録を描いたものですが、「旅立の剣」というタイトルで“大風呂敷”を広げています。
〔参照:連続ブログ小説「旅立の剣」(19)2日目の朝〕
当ブログ読者の皆様は、ほぼ佐賀県民または佐賀県に縁のある方でしょう。佐賀駅前のこんな見方もある…という感覚でご覧ください。
――ついに…“聖地”の入口である、佐賀駅に戻ってきた。
ホームからの階段を降り、改札口を出る。“新型コロナ禍”に阻まれ、この景色に出会うまで、随分と遠回りをした気がする。

右手に見える看板には「ようこそ、ブラックモンブランの故郷へ」という言葉とともに、チョコクランチアイスバーの姿。
九州のアイス業界に名を轟かせ、いまや全国各地への進出をうかがうと聞く。県内・小城市からの名品。出会えば心躍る、何とも頼もしい“同郷”の者だ。
画面右下に目を移すと「えきマチ1丁目」の表示。その下のショーケースには“佐賀みやげ”の定番商品が揃うのが見える。
――実際には、久しぶりの佐賀への帰還で、
私はかなり浮き足だっており、そこまで冷静に観察を行っていたわけではない。
行動できる時間は限られ、佐賀市内のメインストリート中央大通り沿いに範囲を定めていた。地理的に、佐賀城に向かうのは、有明海側に進むことになる。
しかし、駅前にも立ち寄りたい所はある。かつて大型スーパー「西友」があった場所に、今は「コムボックス」という複合商業施設ができているはすだ。
私は「西友」の跡地に残る、かすかな思い出を記憶の片隅にしまい込み、前に進んで行かねばならない。ここは、素通りできないようだ。
――南北に出られる、佐賀駅の入り口。
最近の佐賀駅には関連施設・周辺道路を問わず、盛んに工事があると聞く。西九州新幹線の開業だけでなく、大きいイベントが待つためという。
あとで聞いたが、2024年に佐賀で開催予定の国民スポーツ大会(国民体育大会より変更)を契機とし、駅南北の入口の“愛称”が募集されているらしい。
全国から来るだろう選手・関係者にも、わかりやすい名称が望まれるようだ。
――しかし、私の感覚はこんな感じだ。
北側に出る…佐賀藩へとつながる“葉隠”武士の精神を湛(たた)える、史跡が点在する。→『葉隠(はがくれ)の 山側』とか言いたい。
南側に出る…幕末初期から日本の技術革新を先導し、“明治”の礎を築いた、佐賀藩の城下街。→『開明(かいめい)の 海側』とか語りたい。
…とはいえ、これから佐賀に来訪する方々に、わかりやすい愛称とするには、まったく「親しみやすさ」の要素が足りないことには、いくら私でも気付く。

――佐賀城下へと続く、南側の大通りに出る。
そこで2年半ばかり前には建設中だった、佐賀駅前の新たな複合商業施設「コムボックス」を初めて見た。
〔参照:連続ブログ小説「旅立の剣」(20)その時、これから〕
こちらも、眼前の通路は工事中だった。道幅は狭くなり、多少は歩きづらい。
しかし、駅前の整備も、今後に向けての動きだ。佐賀駅前エリアは、まだ本気を出してはいない。私はそう、受け取ることにした。
(続く)
前回より急に始まった「聖地の剣」。“連続ブログ小説”と銘打った企画です。
第1弾のシリーズでは、2019年秋に実施した、佐賀での現地取材をベースにしていました。
その時も単なる2日間の記録を描いたものですが、「旅立の剣」というタイトルで“大風呂敷”を広げています。
〔参照:
当ブログ読者の皆様は、ほぼ佐賀県民または佐賀県に縁のある方でしょう。佐賀駅前のこんな見方もある…という感覚でご覧ください。
――ついに…“聖地”の入口である、佐賀駅に戻ってきた。
ホームからの階段を降り、改札口を出る。“新型コロナ禍”に阻まれ、この景色に出会うまで、随分と遠回りをした気がする。
右手に見える看板には「ようこそ、ブラックモンブランの故郷へ」という言葉とともに、チョコクランチアイスバーの姿。
九州のアイス業界に名を轟かせ、いまや全国各地への進出をうかがうと聞く。県内・小城市からの名品。出会えば心躍る、何とも頼もしい“同郷”の者だ。
画面右下に目を移すと「えきマチ1丁目」の表示。その下のショーケースには“佐賀みやげ”の定番商品が揃うのが見える。
――実際には、久しぶりの佐賀への帰還で、
私はかなり浮き足だっており、そこまで冷静に観察を行っていたわけではない。
行動できる時間は限られ、佐賀市内のメインストリート中央大通り沿いに範囲を定めていた。地理的に、佐賀城に向かうのは、有明海側に進むことになる。
しかし、駅前にも立ち寄りたい所はある。かつて大型スーパー「西友」があった場所に、今は「コムボックス」という複合商業施設ができているはすだ。
私は「西友」の跡地に残る、かすかな思い出を記憶の片隅にしまい込み、前に進んで行かねばならない。ここは、素通りできないようだ。
――南北に出られる、佐賀駅の入り口。
最近の佐賀駅には関連施設・周辺道路を問わず、盛んに工事があると聞く。西九州新幹線の開業だけでなく、大きいイベントが待つためという。
あとで聞いたが、2024年に佐賀で開催予定の国民スポーツ大会(国民体育大会より変更)を契機とし、駅南北の入口の“愛称”が募集されているらしい。
全国から来るだろう選手・関係者にも、わかりやすい名称が望まれるようだ。
――しかし、私の感覚はこんな感じだ。
北側に出る…佐賀藩へとつながる“葉隠”武士の精神を湛(たた)える、史跡が点在する。→『葉隠(はがくれ)の 山側』とか言いたい。
南側に出る…幕末初期から日本の技術革新を先導し、“明治”の礎を築いた、佐賀藩の城下街。→『開明(かいめい)の 海側』とか語りたい。
…とはいえ、これから佐賀に来訪する方々に、わかりやすい愛称とするには、まったく「親しみやすさ」の要素が足りないことには、いくら私でも気付く。
――佐賀城下へと続く、南側の大通りに出る。
そこで2年半ばかり前には建設中だった、佐賀駅前の新たな複合商業施設「コムボックス」を初めて見た。
〔参照:
こちらも、眼前の通路は工事中だった。道幅は狭くなり、多少は歩きづらい。
しかし、駅前の整備も、今後に向けての動きだ。佐賀駅前エリアは、まだ本気を出してはいない。私はそう、受け取ることにした。
(続く)
Posted by SR at 22:21 | Comments(0) | 連続ブログ小説「聖地の剣」
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。