2021年03月27日
連続ブログ小説「旅立の剣」(26)変化の兆し
こんにちは。
私事ですが、4月から大きく環境が変化することになりました。
このシリーズは現在の視点で、一昨年の秋を振り返ります。
「その時、感じた気持ちに、いま説明が付く」が今日のテーマです。
――朝8:17。長崎街道(白山アーケード)を進む。
屋根が途切れて、別のアーケードが見える。
そこには“バルーン通り”との表示。
昨夜にも、ここ“エスプラッツ”には立ち寄った。
朝に見ると、何だか長崎街道に似合った、赤レンガ調の色味のビルだ。
〔参照:連続ブログ小説「旅立の剣」(17)誇りを取り戻せ〕

――よく見ると、1階の角には…
ラジオ局“えびすFM”がある。
佐賀の地域情報を発信するコミュニティFMという情報が読める。
「街の人がパーソナリティを務める温もりのある番組!」をお送りしているようだ。風水害の際には避難所情報の提供など、地域密着型メディアの強みも見せる。
――いまとなっては、実に興味深い。
…しかし、当時の私は先を急いだ。
長崎街道を巡ると「おっ!?」を目を引く場所に出ることがある。
佐賀の街中にはシンプルであるがゆえに、過密な大都市圏では感じられない、洗練された印象を受ける場所がある。

――壁に記された“ON THE ROOF”の文字。
「…えらく洒落(しゃれ)た建物だな。」
その時に、私の持った感想だ。
少し月日を経てから、この「オン・ザ・ルーフ」という名を聞く。日本テレビ系の番組『アナザースカイⅡ』(2月12日放送)で見た、講談師・神田伯山の特集だ。
実は、佐賀県の唐津にルーツがある方。
講談を広めるため、修業時代には佐賀市内にも、よく来られたそうだ。
この多目的施設“ON THE ROOF”でのイベントに、よく出演されたという。当時のお名前は“神田松之丞”。現在では、六代目として“神田伯山”の名を継ぐ。
――いまや“伝統芸能”の世界は…
かえって流行に感度が高い人が追うもの、と言っても過言ではないだろう。
「チケットの取れない人気講談師」として知られる神田伯山。呉服元町の会場を「アンテナを張っている、佐賀の人たちが来る場所」だと回想した。
同番組では“ON THE ROOF”1階喫茶店の本格的なピザ、柳町の“和紅茶専門店”も紹介された。次に佐賀に帰藩を果たす時には、ぜひ寄りたい場所だ。

――話を長崎街道に戻す。時刻は8:25前後。
今度は、屋根付きの広場。“PLAZA 656”との表示が見える。
朝早い、この時間帯には何の行事も行われていない。
土日を中心に、ライブやイベントの開催予定がある様子だ。
ちなみに“656(むつごろう)広場”が通称らしい。
――長崎街道沿いには、いまも情報発信の拠点がある。
近年、元気が無いと言われる、佐賀市内の中心街。
「幕末の佐賀藩」を追い求める私には、この場所が持つ価値が際立って見える。
きっとカギは発信する情報と、その受け手となる人たちの存在。
きっと佐賀には、私に似た“想い”を持つ人も居るに違いなく…
それが、私があきらめない理由の1つだと思っている。
(続く)
私事ですが、4月から大きく環境が変化することになりました。
このシリーズは現在の視点で、一昨年の秋を振り返ります。
「その時、感じた気持ちに、いま説明が付く」が今日のテーマです。
――朝8:17。長崎街道(白山アーケード)を進む。
屋根が途切れて、別のアーケードが見える。
そこには“バルーン通り”との表示。
昨夜にも、ここ“エスプラッツ”には立ち寄った。
朝に見ると、何だか長崎街道に似合った、赤レンガ調の色味のビルだ。
〔参照:
――よく見ると、1階の角には…
ラジオ局“えびすFM”がある。
佐賀の地域情報を発信するコミュニティFMという情報が読める。
「街の人がパーソナリティを務める温もりのある番組!」をお送りしているようだ。風水害の際には避難所情報の提供など、地域密着型メディアの強みも見せる。
――いまとなっては、実に興味深い。
…しかし、当時の私は先を急いだ。
長崎街道を巡ると「おっ!?」を目を引く場所に出ることがある。
佐賀の街中にはシンプルであるがゆえに、過密な大都市圏では感じられない、洗練された印象を受ける場所がある。
――壁に記された“ON THE ROOF”の文字。
「…えらく洒落(しゃれ)た建物だな。」
その時に、私の持った感想だ。
少し月日を経てから、この「オン・ザ・ルーフ」という名を聞く。日本テレビ系の番組『アナザースカイⅡ』(2月12日放送)で見た、講談師・神田伯山の特集だ。
実は、佐賀県の唐津にルーツがある方。
講談を広めるため、修業時代には佐賀市内にも、よく来られたそうだ。
この多目的施設“ON THE ROOF”でのイベントに、よく出演されたという。当時のお名前は“神田松之丞”。現在では、六代目として“神田伯山”の名を継ぐ。
――いまや“伝統芸能”の世界は…
かえって流行に感度が高い人が追うもの、と言っても過言ではないだろう。
「チケットの取れない人気講談師」として知られる神田伯山。呉服元町の会場を「アンテナを張っている、佐賀の人たちが来る場所」だと回想した。
同番組では“ON THE ROOF”1階喫茶店の本格的なピザ、柳町の“和紅茶専門店”も紹介された。次に佐賀に帰藩を果たす時には、ぜひ寄りたい場所だ。
――話を長崎街道に戻す。時刻は8:25前後。
今度は、屋根付きの広場。“PLAZA 656”との表示が見える。
朝早い、この時間帯には何の行事も行われていない。
土日を中心に、ライブやイベントの開催予定がある様子だ。
ちなみに“656(むつごろう)広場”が通称らしい。
――長崎街道沿いには、いまも情報発信の拠点がある。
近年、元気が無いと言われる、佐賀市内の中心街。
「幕末の佐賀藩」を追い求める私には、この場所が持つ価値が際立って見える。
きっとカギは発信する情報と、その受け手となる人たちの存在。
きっと佐賀には、私に似た“想い”を持つ人も居るに違いなく…
それが、私があきらめない理由の1つだと思っている。
(続く)
Posted by SR at 14:24 | Comments(2) | 連続ブログ小説「旅立の剣」第3シリーズ
この記事へのコメント
SR様
講談師の神田松之丞さんが、呉服元町に来ていたのですか。驚きました!
確かにあの一帯は、昔(小生の高校時代)とは様変わりしましたからねぇ。
白山通りのダイエー佐賀店跡には商工ビルが建てられていました。
講談師の神田松之丞さんが、呉服元町に来ていたのですか。驚きました!
確かにあの一帯は、昔(小生の高校時代)とは様変わりしましたからねぇ。
白山通りのダイエー佐賀店跡には商工ビルが建てられていました。
Posted by saganichi at 2021年03月27日 15:55
saganichi様 コメントありがとうございます。「ON THE ROOF」のウェブサイトを閲覧すると、イベントレポートのところに“神田松之丞”さんの出演時の詳細が載っていました。
私には講談の知識はほぼ無いのですが、今回のテレビ番組の影響もあり、興味が湧いています。
実は商工ビル前でも写真を撮っていて、どこかで使うかもしれません。情報発信力を高めることで、本来の力を取り戻してほしいエリアです。
私には講談の知識はほぼ無いのですが、今回のテレビ番組の影響もあり、興味が湧いています。
実は商工ビル前でも写真を撮っていて、どこかで使うかもしれません。情報発信力を高めることで、本来の力を取り戻してほしいエリアです。
Posted by SR
at 2021年03月27日 22:21

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