2020年01月20日
第1話「長崎警護」⑤
こんばんは。
大河ドラマ「麒麟がくる」第1話…視聴した方も多かったのではないでしょうか。
月並みですが、長谷川博己の明智光秀がカッコ良かったです!
では、昨日の続きです。放送開始から35分経過のイメージです。
⑤幕府の“超エリート”長崎奉行の奮闘
長崎奉行・松平康英には、既に緊急事態の第一報が届いていた。
――奉行のもとに、先ほどの伝令が駆け込む。
「船員たちは、飲み水を要求しております!」
“遠眼鏡”でイギリス船の様子を伺う、松平康英。
長崎奉行は、いわば江戸幕府の西国支配の責任者である。
「武装の差は歴然だが、敵にもさほどの余裕は無い様子か。」
「はっ、お奉行様。船員はかなり荒れております。衝突の恐れはあるかと…」
「伝令、ご苦労であった。引き続き監視を続けよ。」
奉行は、振りむきざまに部下に伝達する。
「まず、1日分の飲み水を用意せよ。但し、簡単に渡してはならん。」
「はっ!」
続けて補足する。
「つまりは時間を稼ぐのだ。あの船を足止めし、長崎から出してはならんぞ。」
矢継ぎ早に、他の部下にも指示を出す。
「警備の鍋島兵に支度を急がせよ。次第によっては、一戦交えねばならぬ。」
そのとき、別の伝令が駆け込んで来る。
「申し上げます!肥前佐賀、鍋島家。百名足らずの兵しかおりません!」
「なんだと…」
奉行・松平康英は、冷静で頭の回転も早い。しかし、あまりの事態に次の言葉が出ない。
本来ならば、千人ほどの兵力を置いているはずの佐賀藩。
「残りは、どこに待機しておるのだ!」
「国元の佐賀に帰っているようです!」
「佐賀だと…?鍋島は何を考えておるのだ!!」

――それでも長崎奉行は奮闘する。その動きは迅速だった。
「気を引き締めろ。人質もおるのだ。もはや一刻の猶予もないぞ。」
すぐさま心を整えると、鋭い眼光で言い放つ。
海外への表玄関、西洋との唯一の窓口を任されているのだ。
長崎奉行は、凡庸な人物に務まる仕事ではない。
松平康英も“超エリート”の名に恥じない胆力と責任感の持ち主だった。
「ただちに佐賀を呼び戻せ!」
「今年は非番だが、福岡・黒田家も招集せよ!」
「薩摩、熊本、久留米、大村にも、手分けして連絡を取れ!」
奉行は、配下の役人1人ずつと目を合わせ、各藩への指示を伝えた。
「はっ!」
「御意!」
「心得ました!」
「大村には、私が向かいます!」
奉行所の役人たちは、それぞれ持ち場に向かっていった。
「無法な異国船を長崎から無事に出してはならん。生け捕りが望ましいが、焼き討ちもやむを得ん。」
残った部下たちには、今後の方針を共有した。
「これは既に戦である。この国の威信がかかっておるのだ。」
(続く)
大河ドラマ「麒麟がくる」第1話…視聴した方も多かったのではないでしょうか。
月並みですが、長谷川博己の明智光秀がカッコ良かったです!
では、昨日の続きです。放送開始から35分経過のイメージです。
⑤幕府の“超エリート”長崎奉行の奮闘
長崎奉行・松平康英には、既に緊急事態の第一報が届いていた。
――奉行のもとに、先ほどの伝令が駆け込む。
「船員たちは、飲み水を要求しております!」
“遠眼鏡”でイギリス船の様子を伺う、松平康英。
長崎奉行は、いわば江戸幕府の西国支配の責任者である。
「武装の差は歴然だが、敵にもさほどの余裕は無い様子か。」
「はっ、お奉行様。船員はかなり荒れております。衝突の恐れはあるかと…」
「伝令、ご苦労であった。引き続き監視を続けよ。」
奉行は、振りむきざまに部下に伝達する。
「まず、1日分の飲み水を用意せよ。但し、簡単に渡してはならん。」
「はっ!」
続けて補足する。
「つまりは時間を稼ぐのだ。あの船を足止めし、長崎から出してはならんぞ。」
矢継ぎ早に、他の部下にも指示を出す。
「警備の鍋島兵に支度を急がせよ。次第によっては、一戦交えねばならぬ。」
そのとき、別の伝令が駆け込んで来る。
「申し上げます!肥前佐賀、鍋島家。百名足らずの兵しかおりません!」
「なんだと…」
奉行・松平康英は、冷静で頭の回転も早い。しかし、あまりの事態に次の言葉が出ない。
本来ならば、千人ほどの兵力を置いているはずの佐賀藩。
「残りは、どこに待機しておるのだ!」
「国元の佐賀に帰っているようです!」
「佐賀だと…?鍋島は何を考えておるのだ!!」

――それでも長崎奉行は奮闘する。その動きは迅速だった。
「気を引き締めろ。人質もおるのだ。もはや一刻の猶予もないぞ。」
すぐさま心を整えると、鋭い眼光で言い放つ。
海外への表玄関、西洋との唯一の窓口を任されているのだ。
長崎奉行は、凡庸な人物に務まる仕事ではない。
松平康英も“超エリート”の名に恥じない胆力と責任感の持ち主だった。
「ただちに佐賀を呼び戻せ!」
「今年は非番だが、福岡・黒田家も招集せよ!」
「薩摩、熊本、久留米、大村にも、手分けして連絡を取れ!」
奉行は、配下の役人1人ずつと目を合わせ、各藩への指示を伝えた。
「はっ!」
「御意!」
「心得ました!」
「大村には、私が向かいます!」
奉行所の役人たちは、それぞれ持ち場に向かっていった。
「無法な異国船を長崎から無事に出してはならん。生け捕りが望ましいが、焼き討ちもやむを得ん。」
残った部下たちには、今後の方針を共有した。
「これは既に戦である。この国の威信がかかっておるのだ。」
(続く)
Posted by SR at 20:34 | Comments(0) | 第1話「長崎警護」
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