2024年09月09日

「滑込の剣」(15)“大河”の向こう側へ

こんばんは。しばしのお付き合いをいただいている、「滑込の剣」も終盤となりました。佐賀城の歴史館で、江藤新平の生きた道のりを示した特別展

何度でも来られたら良かったのですが、私の住まいは遠方です。全集中力を駆使して、展示の文章を速読する私に、様々なイメージが浮かんできます。
「滑込の剣」(15)“大河”の向こう側へ
――「おおお~っ、もっと時間がほしい!」
パネルからパネルへ、得られる限りの情報を感得しようと読み込んでいく。次々と興味を惹かれる内容が続く。

佐賀の賢人たちの母親は、やっぱり賢い人だった」という展示は、目新しい情報で、よくまとまっていた。
そもそも、日本史上でも屈指の天才実務家・江藤新平に最初に学問(漢学)を教えたのは、・浅子だったようだ。

徹底した教育まで含めた「佐賀版・幕末男子の育て方」。しかも、当時の女性で、そこまで漢学の素養が高いのは、おそらく珍しいと思われる。

なお、大隈重信は抜群の行動力、大木喬任も理財(財テク)の才覚を持ち、夫を失った後にも女手一つで、我が子を“賢人”とした。

副島種臣の母も、賢婦人として知られたそうだ。資料で知っている事もあったが、あらためて展示で「佐賀は、女子賢人揃いだったのか!」と実感する。
「滑込の剣」(15)“大河”の向こう側へ
――「佐賀の大河ドラマ、この描き方でも行けるぞ!」
個性豊かで、優れた母親たちの“大きな愛”を受けて育った、佐賀男子たちが新時代の礎を築いていくのだ。

ところで、勉強熱心佐賀藩では、下級武士でも学問を深めることができた。江藤新平も入学は遅かったようだが、藩校・弘道館で学んでいる。

私も“本編”と称して、物語のイメージを試みるから、藩校での学生時代も書いてはいるが、江藤新平描き方に多少の揺らぎが生じたものだ。

――“劇作”については、とくに知識は無い。

当初は、ブログで「物語」を書くつもりはなかった。おそらくは「作品」として成立しない事がわかっていたからだ。だが、私なりに試みたい気持ちが勝った。

いざ書いてみると、キャラクターブレずに描くのが難しい事が実感できた。
時間の経過で登場人物も成長する…と言えなくもないが、江藤の場合、青年期以降の配役イメージまで変化している。

最初は、江藤の人生が「舞台化すると、きっと映える」印象だったので、ミュージカル界のプリンス・山崎育三郎さん。
次に、ある明治時代を題材としたドラマ。洋行帰り(西洋かぶれ)で、頭脳明晰な“名探偵”の役を演じた、福士蒼汰さん。

――ここで、少し時間を遡る。佐賀県庁にあったモニュメントの写真。
「滑込の剣」(15)“大河”の向こう側へ
あらためて見直すとイメージより、江藤小柄な印象だった。佐賀県出身の私には、江藤新平が大きい存在に思えるから、どうしても見上げてしまう。

人物の偉大さと身長の高さには直接関係は無いはず。決定的なのは、展示物の1つ・実際に江藤が着用した羽織の大きさ。これは間違いなく原寸だろう。

配役は、神木隆之介さん…あたりの方が良いかも。」
溢れるばかりの才気をもち、遠慮も忖度(そんたく)も無し。ひたすら高く理想を求めて、バリバリと近代国家の仕組みを造っていく。意外と似合うかなと思う。

――なお、配役に関する思考は、まったく“個人の感想”である。

会場には、江藤新平が熱心に科学関連のスケッチを残していた展示もあった。その繊細な筆致には、江藤集中力が感じられたのだ。

そういえば、神木さんは幼少期から“大河俳優”だったし、以前の“朝ドラ”では「すごく精密植物を描く役だった」というのは、後で思い出した。






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Posted by SR at 21:21 | Comments(0) | 佐賀への道
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