2023年07月31日
「夏休みの読書感想文、今ならこう書く」
こんばんは。今年の夏は、すさまじい熱波続きですね。これでも7月で暑さは、まだ引く気配をみせません。
…ですが、8月が目前であることも認識せねばなりません。
7月下旬の思いつきで恐縮なのですが、今回は夏休みの宿題の中でも“難敵”として知られる読書感想文について、あえて、この時期に考えてみます。
この“読書感想文”というものが遠い夏の記憶として心に残る方、お子さんやお孫さんが毎年、困った顔をしているのを見る方もいるでしょう。
いまや佐賀に関わること限定で「書きたいことがありすぎる」私からの話なので、役に立つかはあやしいのですが、何かのご参考になれば幸いです。

――もちろん、私が題材とするのは「幕末・明治期の佐賀」です。
なお、佐賀の図書館や学校に、今回のテーマに合う児童向けの“偉人伝”などがあるかは把握していません。
また、今から書く話は「偉人の伝記」を前提としているので、児童文学などで「課題図書」の指定がある場合は、書き方に別の工夫がいるかもしれません。
まずは、都合の良い形で「読書感想文」をシミュレーションしてみます。

――「佐賀の賢人」が、テーマの本であれば最良と思いますが、
一般的に出版されている偉人の伝記でも、応用はききやすいと考えます。
その場合、未来を担う子供たちが、よく知られた人物の伝記をきっかけとして、いずれ「佐賀の大先輩」の偉大さにも気付くのを待ちます。
私の考える構成は以下のようなものです。質問に答えるうちに「読書感想文」ような印象に仕上がるかもしれません。
①動機(どうき):あなたは、なぜ、この本を選びましたか。
②設定(せってい):主人公は、どんな人で、どう成長してきましたか。
③展開(てんかい):主人公は、どんなふうにがんばり、どう乗り越えましたか。
④成果(せいか):主人公は、どんなことをなしとげて、何を考えましたか。
⑤評価(ひょうか):あなたは、この本で何を感じて、何を学びましたか。

――もし、いまの私が「読書感想文」を書くならば…
本は、とにかく一度、読み始めてみます。面白いと思えなかったら、別の本に変えてもいいと思います。このため「時間のゆとりがある」ことが大事です。
まず①「なぜ、この本を読みたいと思ったか…」を考えてみましょう。次に⑤で「この本を読んで、どんな気持ちになったか…」を自分に問いかけてみます。
その時に思いついたことは紙に書くか、パソコンなどでメモをするか…後で「本体」として使うのでしっかり残しておきましょう。
ここで書いた内容は「あなただけのもの」。これが読書感想文の「本体」だと考えています。
こうして「感想文」の最初と最後(①動機と⑤評価)を、ざっと考えてから…

――もう一度、パラパラと本をめくって見ます。
本を見直すのは、だいたい前半・中盤・後半に何が書いてあったかを思い出すためです。
②「どんな人の、話だったか」
③「どんなふうに、がんばったか」
④「どんなことを、なしとげたか」
②~④で書くのは、本の内容です。ここをわかりやすく説明すれば、「あなたの感想」は「みんなにも、その本がわかる説明」になると思います。
本の中で「ここが気になった」という所には、ペタペタと付箋(ふせん)を貼ってみるといいかもしれません。
あとで本を見るときに、どこが面白かったかがすぐわかって便利です。

――では、架空の“伝記”(児童向け)で実践してみます。
ここから「読書感想文」のイメージなので、ほとんど「ひらがな」で綴ってみます。読みやすさを考えて、読点(、)は省き、ところどころ空白を入れました。
『さのつねたみ(佐野常民) ものがたり』(さくしゃ:えすあーる)
①動機:あなたは、なぜ、この本を選びましたか。
にほんせきじゅうじしゃ という さいがいのときなどに ひとをたすける そしきを つくったひとだからです。
②設定(前半):主人公は、どんな人で、どう成長してきましたか。
おいしゃさんになるために べんきょうしていました。
とても かしこかったので とうきょう(えど)や きょうと おおさか でも がいこくのことばや いがくなどを たくさん まなびました。
ながさき では せいよう の ふねを うごかす くんれんも うけました。

③展開(中盤):主人公は、どんなことで頑張って、どう乗り越えてきましたか。
ばくまつは がいこくが ぶりょくでおどかして にほんに さこくをやめて くにをひらけと せまって きていました。
さがはんでは ぼうえきをするのは いいけども きまりを まもらないような がいこくは おいはらうぞ!と つよくなろうと かんがえます。
さがの おとのさまは さのがかしこいことを しっていたので なかまをあつめて じょうきせんやたいほうの けんきゅうをするようにいいました。

④成果(後半):主人公は、どんなことをなしとげて、何を考えましたか。
じだいは めいじに なって にほんには あたらしい せいふができました。
さのは とうだいをつくって ふねがあんぜんに うみをすすめるようにしたり
ヨーロッパでありたのとうじきなど にほんのしょうひんを しょうかいしようと ばくまつのけいけんをいかして ばんこく はくらんかいでがんばりました。

それから きゅうしゅうでは せいなん せんそう がおきてしまいます。ひとがたくさん きずつくのを みて さのは こころをいためました。
そして ヨーロッパでしった てきもみかたもくべつせず ひとをたすける そしき(のちの にほんせきじゅうじしゃ)を にほんにも つくるのです。
さのがつくった せきじゅうじしゃは めいじじだいに さいがいが あったときも きゅうえんに かつやくしました。

⑤評価:あなたは、この本で何を感じて、何を学びましたか。
おいしゃさんの べんきょうも さがはんでの けんきゅうも うみにとうだいをつくるのも はくらんかいも せきじゅうじしゃも…
さのが がんばったこと は いつも みんなのために なることでした。
こんなんにぶつかっても さのはまがったりしない ひとだといわれます。かんがえつづけること あきらめないことが だいじだとまなぶことができました。

――以上が、私が童心にかえったつもり(?)で、
現時点で佐野常民について、数年前から学んだ内容で、記憶にあるものから、感覚的に書いてみた「読書感想文」のサンプルです。
当ブログを読んでいる人が「読書感想文」を書く事はたぶん無いのでは…と思います。
でも、この課題で「書けない…」と困っているお子さんやお孫さんがいたら、いろいろと質問をして、その考えを書き留めてあげると前に進むかもしれません。
今回は私なりの“宿題”だと思って、児童向けの文章について考えてみました。
…ですが、8月が目前であることも認識せねばなりません。
7月下旬の思いつきで恐縮なのですが、今回は夏休みの宿題の中でも“難敵”として知られる読書感想文について、あえて、この時期に考えてみます。
この“読書感想文”というものが遠い夏の記憶として心に残る方、お子さんやお孫さんが毎年、困った顔をしているのを見る方もいるでしょう。
いまや佐賀に関わること限定で「書きたいことがありすぎる」私からの話なので、役に立つかはあやしいのですが、何かのご参考になれば幸いです。
――もちろん、私が題材とするのは「幕末・明治期の佐賀」です。
なお、佐賀の図書館や学校に、今回のテーマに合う児童向けの“偉人伝”などがあるかは把握していません。
また、今から書く話は「偉人の伝記」を前提としているので、児童文学などで「課題図書」の指定がある場合は、書き方に別の工夫がいるかもしれません。
まずは、都合の良い形で「読書感想文」をシミュレーションしてみます。
――「佐賀の賢人」が、テーマの本であれば最良と思いますが、
一般的に出版されている偉人の伝記でも、応用はききやすいと考えます。
その場合、未来を担う子供たちが、よく知られた人物の伝記をきっかけとして、いずれ「佐賀の大先輩」の偉大さにも気付くのを待ちます。
私の考える構成は以下のようなものです。質問に答えるうちに「読書感想文」ような印象に仕上がるかもしれません。
①動機(どうき):あなたは、なぜ、この本を選びましたか。
②設定(せってい):主人公は、どんな人で、どう成長してきましたか。
③展開(てんかい):主人公は、どんなふうにがんばり、どう乗り越えましたか。
④成果(せいか):主人公は、どんなことをなしとげて、何を考えましたか。
⑤評価(ひょうか):あなたは、この本で何を感じて、何を学びましたか。
――もし、いまの私が「読書感想文」を書くならば…
本は、とにかく一度、読み始めてみます。面白いと思えなかったら、別の本に変えてもいいと思います。このため「時間のゆとりがある」ことが大事です。
まず①「なぜ、この本を読みたいと思ったか…」を考えてみましょう。次に⑤で「この本を読んで、どんな気持ちになったか…」を自分に問いかけてみます。
その時に思いついたことは紙に書くか、パソコンなどでメモをするか…後で「本体」として使うのでしっかり残しておきましょう。
ここで書いた内容は「あなただけのもの」。これが読書感想文の「本体」だと考えています。
こうして「感想文」の最初と最後(①動機と⑤評価)を、ざっと考えてから…
――もう一度、パラパラと本をめくって見ます。
本を見直すのは、だいたい前半・中盤・後半に何が書いてあったかを思い出すためです。
②「どんな人の、話だったか」
③「どんなふうに、がんばったか」
④「どんなことを、なしとげたか」
②~④で書くのは、本の内容です。ここをわかりやすく説明すれば、「あなたの感想」は「みんなにも、その本がわかる説明」になると思います。
本の中で「ここが気になった」という所には、ペタペタと付箋(ふせん)を貼ってみるといいかもしれません。
あとで本を見るときに、どこが面白かったかがすぐわかって便利です。
――では、架空の“伝記”(児童向け)で実践してみます。
ここから「読書感想文」のイメージなので、ほとんど「ひらがな」で綴ってみます。読みやすさを考えて、読点(、)は省き、ところどころ空白を入れました。
『さのつねたみ(佐野常民) ものがたり』(さくしゃ:えすあーる)
①動機:あなたは、なぜ、この本を選びましたか。
にほんせきじゅうじしゃ という さいがいのときなどに ひとをたすける そしきを つくったひとだからです。
②設定(前半):主人公は、どんな人で、どう成長してきましたか。
おいしゃさんになるために べんきょうしていました。
とても かしこかったので とうきょう(えど)や きょうと おおさか でも がいこくのことばや いがくなどを たくさん まなびました。
ながさき では せいよう の ふねを うごかす くんれんも うけました。
③展開(中盤):主人公は、どんなことで頑張って、どう乗り越えてきましたか。
ばくまつは がいこくが ぶりょくでおどかして にほんに さこくをやめて くにをひらけと せまって きていました。
さがはんでは ぼうえきをするのは いいけども きまりを まもらないような がいこくは おいはらうぞ!と つよくなろうと かんがえます。
さがの おとのさまは さのがかしこいことを しっていたので なかまをあつめて じょうきせんやたいほうの けんきゅうをするようにいいました。
④成果(後半):主人公は、どんなことをなしとげて、何を考えましたか。
じだいは めいじに なって にほんには あたらしい せいふができました。
さのは とうだいをつくって ふねがあんぜんに うみをすすめるようにしたり
ヨーロッパでありたのとうじきなど にほんのしょうひんを しょうかいしようと ばくまつのけいけんをいかして ばんこく はくらんかいでがんばりました。
それから きゅうしゅうでは せいなん せんそう がおきてしまいます。ひとがたくさん きずつくのを みて さのは こころをいためました。
そして ヨーロッパでしった てきもみかたもくべつせず ひとをたすける そしき(のちの にほんせきじゅうじしゃ)を にほんにも つくるのです。
さのがつくった せきじゅうじしゃは めいじじだいに さいがいが あったときも きゅうえんに かつやくしました。
⑤評価:あなたは、この本で何を感じて、何を学びましたか。
おいしゃさんの べんきょうも さがはんでの けんきゅうも うみにとうだいをつくるのも はくらんかいも せきじゅうじしゃも…
さのが がんばったこと は いつも みんなのために なることでした。
こんなんにぶつかっても さのはまがったりしない ひとだといわれます。かんがえつづけること あきらめないことが だいじだとまなぶことができました。
――以上が、私が童心にかえったつもり(?)で、
現時点で佐野常民について、数年前から学んだ内容で、記憶にあるものから、感覚的に書いてみた「読書感想文」のサンプルです。
当ブログを読んでいる人が「読書感想文」を書く事はたぶん無いのでは…と思います。
でも、この課題で「書けない…」と困っているお子さんやお孫さんがいたら、いろいろと質問をして、その考えを書き留めてあげると前に進むかもしれません。
今回は私なりの“宿題”だと思って、児童向けの文章について考えてみました。